名将会ブログ

名将会(旧名南将棋大会)のブログです。名古屋で将棋大会を開いています。

2023-05-01から1ヶ月間の記事一覧

SS1-10 居飛車穴熊に藤井システム(2)

藤井システムの別の形を見てみます。 43銀ではなくて52金左の形、多分こちらのほうが初期型です。対天守閣美濃の形でもありますから。居飛車の急戦にも対応しやすいでしょう。57銀95歩77角64歩88玉74歩66歩 居飛車もどうせ66歩を突かせられるのだからと先に6…

SS1-10 居飛車穴熊に藤井システム(1)

今日からは居飛車穴熊に対する藤井システムを調べます。私は穴熊が苦手なのでどうしようかと思っていたのですが。居飛車穴熊に組めばつぶされるし、振り飛車穴熊にしても作戦負けになるし、良い思い出がないです。なのでほぼ関心がなかったのですが、ブログ…

SS1-9 天守閣美濃に藤井システム(15)

後手番の天守閣美濃はうまくいかないのですが、AIに聞いてみると、24歩~23玉~32銀の代わりに42金上 金無双で待ちなさいと言います。26歩にも94歩と待って、もし96歩と受けたら75歩 75同歩同飛67銀76歩88角95歩 9筋で1歩持てば指せるのだと。95同歩同香同香…

SS1-9 天守閣美濃に藤井システム(14)

天守閣美濃+急戦が居飛車にとって有力だとわかりましたから、後手番ではどうなるか調べてみます。 初期配置で評価値は+77なのですが、四間飛車に組み始めたところでの評価値は-81、AIは振り飛車を嫌うのがわかります。飛角の(攻めの)働きがないからでしょう…

SS1-9 天守閣美濃に藤井システム(13)

最後は後手が54歩を突いて待つ形です。 これが一番難しいようですが、35歩同歩同飛に43銀ならば 34歩22角55歩と攻めます。 先手は1歩はしいわけで、55同歩ならば24歩同歩55角 これが決まると先手有利(評価値は+611)です。23歩31角33歩成の筋と64角があります…

SS1-9 天守閣美濃に藤井システム(12)

藤井システムを回避して、後手の待ち方の続きで、43銀と65歩の次は73桂。玉頭攻撃を見た手です。 これには35歩同歩同飛が良いようで、桂頭を守る83銀には34歩を打ってしまうのが簡明です。 22角46銀72金36飛54歩35銀 後手から動く手が少ないので待機するので…

SS1-9 天守閣美濃に藤井システム(11)

昨日は藤井システムを回避しての43銀の対策を考えましたが 今日は65歩を見てみます。対急戦には64角の反撃筋があるのですが、35歩同歩同飛(46銀のほうではない)45歩 ここは33飛成同銀55角打が簡明です。 73桂に33角成ではなくて、34歩同銀11角成 先手玉の堅…

SS1-9 天守閣美濃に藤井システム(10)

袖飛車の攻めをみせることで藤井システムを回避することはできました。 後手が43銀と備えた場合にどうするか。今日はこの変化を考えてみます。 右46銀急戦のつもりで46銀と出てみると、これは手順が悪いのです。45歩33角成同桂55銀 38飛の働きが悪く、厳しい…

SS1-9 天守閣美濃に藤井システム(9)

昨日の続きです。 38飛に74歩は先手もちでしたから、後手は82玉と入ります。ずっと前に検討した右46銀急戦では、35歩同歩46銀45歩33角成同銀35銀46歩同銀27角・・・というのは後手良しでした。昨日検討した筋で35歩同歩同飛43銀 34歩22角24歩同歩95歩 この後…

SS1-9 天守閣美濃に藤井システム(8)

昨日は、藤井システムの要素に32銀型があるという話でした。 36歩を突いても43銀や82玉ではなくて64歩の形をとるでしょう。38飛にも74歩だったら。 天守閣美濃には組みにくいので、35歩同歩同飛 46銀と出るのはうまくいかないので、単に飛で3筋の歩を交換し…

第241回名南将棋大会(壱)結果速報

本日は第241回名南将棋大会(壱)を開催しました。結果速報です。 A級優勝 白木大輔さん(小学生だった彼も高校生だとか。ずいぶん背が伸びて別人になりました。) B級優勝 伊藤康さん 塚越知史さん 山中惇史さん(初優勝) C級優勝 佐藤翼さん 本郷聰弘さん D級優…

SS1-9 天守閣美濃に藤井システム(7)

これまでに調べたところ 天守閣美濃にする前に36歩を突けば71玉となるだろうとわかりました。他の手ならば右46銀急戦で指しやすくなるはずです。46銀82玉を入れてから天守閣美濃にするのは後手に対策を取られてしまうので、86歩64歩87玉74歩78銀84歩 ここま…

SS1-9 天守閣美濃に藤井システム(6)

先手の工夫をもっと調べてみます。 昨日見たように、先手が36歩を突けば、後手は62玉型の新しい藤井システムは維持できません。71玉しかないでしょう。 46銀と出れば82玉も仕方のないところ。ここから天守閣美濃に組んだらどうなるかなのですが、86歩32飛87…

SS1-9 天守閣美濃に藤井システム(5)

さて藤井システムにも武器が増えてしまいました。居飛車側はどうするか。苦戦の原因は玉の囲いを優先したけど、固くならずに攻められてしまったことにあります。ゆえに攻撃力が必要で 早めに36歩を突いて、右46銀急戦を見せるのが対策です。まだ天守閣美濃が…

SS1-9 天守閣美濃に藤井システム(4)

AIにあれこれ聞きながら藤井システムを調べていたら この図から43銀86歩64歩87玉74歩78銀84歩66銀73桂 71玉は保留したほうが良いと言います。79角45歩77銀引54銀36歩85歩 6筋の位も取らないで、すぐに攻めなさいと。85同歩同桂88銀46歩 46同角は86歩(取れな…

SS1-9 天守閣美濃に藤井システム(3)

さて昨日の57角に対しての 後手の最善手は85歩でした。 もっと条件が良くないと成立しないと思っていましたが、85同歩同桂88銀だと86歩 先手は79角の位置だとこの歩を取れたのですが。98玉95歩同歩54銀 94歩46歩同歩75歩同角46飛 86角56飛87玉 98歩同香76飛 …

SS1-9 天守閣美濃に藤井システム(2)

まずは基本図までの手順を覚えましょうか。 右46銀急戦にもなる図からですが、86歩64歩87玉74歩78銀 振り飛車としては71玉のまま進めるのが工夫です。73桂25歩33角36歩84歩 天守閣に直接大砲を打ち込む感じです。32銀型は右46銀では攻めにくいし、玉頭は守り…

SS1-9 天守閣美濃に藤井システム(1)

居飛車持久戦のほうは定跡化できないのでどうしようかと思っているのですが、天守閣美濃と藤井システムならば結論が出るはず。藤井システムに駆逐されて、かなり流行していた天守閣美濃は消えたのですから。 この図から、86歩64歩87玉74歩78銀 美濃囲いの城…

第241回名南将棋大会(弐)結果速報

本日は第241回名南将棋大会(弐)を開催しました。結果速報です。 G級優勝 栗本弘毅さん(初優勝) H級優勝 本郷聰弘さん(連続優勝) I級優勝 櫻木寿賢さん(連続優勝) 髙木弘志さん(連続優勝) J級優勝 加藤了さん(連続優勝) K級優勝 松岡好美さん 桑山湧吾さん(初…

SS1-8 四間飛車に57銀左からの急戦のまとめ(9)

最後が難関なのですが、後手が動かなかったらどう攻めるか。 12香や41飛は省略して高美濃にして待たれたら。46歩54歩 54同歩同銀55歩に65銀同銀同歩も互角です。43銀と引いてもらえたとして 45歩73桂24歩 24同角は79角で先手良しなのですが、 AIには変わった…

SS1-8 四間飛車に57銀左からの急戦のまとめ(8)

先手は36歩の前に55歩としても、後手からの変化には対応できるとわかりました。後手が素直に駒組を進めるとこの図になります。 ここからは復習ですが、多くの定跡書に書いてあるから出会うことが多いでしょう。細かく見ていきます。12香46歩41飛 12香と41飛…

SS1-8 四間飛車に57銀左からの急戦のまとめ(7)

次は45の位を取る形です。 このねらいは5筋の位の奪回ですが、56銀44銀36歩64歩37桂63金79角 54歩24歩同歩同角55歩 45銀同銀同桂同飛33角成同飛21飛成 この局面で評価値は+297、ほぼ先手有利です。41歩の受けがあるので面倒なのですが、46歩42飛11竜とすれば…

SS1-8 四間飛車に57銀左からの急戦のまとめ(6)

石田流への組み換えは片付きましたが 後手が警戒して待った場合は、47銀上34銀16歩 34銀型を相手にすることになります。(この16歩は突いておくほうが良いです。) 理想的には14歩36歩同歩同銀35歩47銀引64歩37桂74歩45歩 すでに作戦勝ちになっていて、評価値…

SS1-8 四間飛車に57銀左からの急戦のまとめ(5)

昨日の検討でややこしいことがあったので 36歩の前に中央の位を取ってみます。後手が41金の形と71玉の形が考えられます。82玉52金左32銀の形は、先に36歩を突いてから位を取ればよいです。(54歩は山田定跡の端角ですから。) 後手にとってすぐに動きやすいの…

SS1-8 四間飛車に57銀左からの急戦のまとめ(4)

昨日の続きで 後手が41金54歩の形で待った場合が結構厄介でした。37桂64歩は46銀でなんとかなったのですが、 37桂52金左の場合は話が変わるのです。46歩22飛となると 45歩同歩33角成同桂31角で馬を作るだけでは物足りません。64歩を突いてもらえればその筋が…

7月の予定

7月の予定が決まりました。 第241回 壱5月21日(日)R1800点以上 弐5月14日(日)R1800点以下 第242回 壱6月18日(日)R1800点以上 弐6月25日(日)R1800点以下 第243回 壱7月15日(土)R1800点以上 弐7月9日(日)R1800点以下 プラスマイナス100点までは参…

SS1-8 四間飛車に57銀左からの急戦のまとめ(3)

次は43銀54歩の形です。 こう指すのは少数派ではないかと思うのですが、昔の大山先生の棋譜で、中央位取りが良く指されていた頃には見られます。これまでには検討していませんでした。 97角52飛86角42金 端角にした棋譜も並べたことがあったと思いますが、山…

SS1-8 四間飛車に57銀左からの急戦のまとめ(2)

57銀左からの急戦システムを作ります。まずは居飛車が先手、振り飛車が32銀52金左の形で 54歩を突いたら、山田定跡の端角です。97角41飛86角 45歩には66銀としておきます。 46歩同歩同飛には31角成ですね。一番ありがたいのは、43銀37桂44銀68角 42飛24歩同…

SS1-8 四間飛車に57銀左からの急戦のまとめ(1)

これまでに(ノーマル)四間飛車に対しての57銀左からの急戦を一通り見てきました。まとめてみましょう。居飛車側から見た評価です。 左46銀急戦 ☆☆ 終盤まで進む定跡は先手勝ちになりやすい。振り飛車が踏み込まなければ互角。 この36歩以下は互角。45歩なら…

SS1-7 四間飛車に棒銀(7)

比較的に新しい後手の棒銀対策なのですが、 角はそのままで65歩を突いて待ちます。35歩に45歩 33角成同飛に11角、77角、34歩の変化もありますが、45歩 とするのが先手にとって最善です。35歩48飛・・・が有力変化とされていましたが、AIによると27角48飛35歩…