名将会ブログ

名将会(旧名南将棋大会)のブログです。名古屋で将棋大会を開いています。

大山将棋研究

大山将棋問題集20211224

問題集もこれで最終回です。 後手番二上先生の手を考えます。 第1問 これでも苦しいはずですが、この1局の方針になります。 A 46歩 B 42飛 C 56歩 第2問 駒損もかなり消えて、逆転しているようです。攻めるのはここ。 A 46歩 B 26角 C 75歩 第3問 これで寄せ…

大山将棋研究(2211);陽動中飛車(二上達也)

今日の棋譜20211224 昭和38年3月、二上達也先生と第12期王将戦第6局です。 大山先生の先手で矢倉です。 64歩と46歩の対抗ですが、 二上先生が中央の位を取り、 中飛車へ。 大山先生は67金左から78玉の形で待ちます。 二上先生の玉は右ですね。陽動中飛車とい…

大山将棋問題集20211223

後手番大山先生の手を考えます。 第1問 駒得は消えそうで、指しにくくしたかもしれません。なので勝負手です。 A 75歩 B 84香 C 56銀 第2問 先手の底歩が手堅いようで、そうでもなかったのです。 A 99角成 B 41香 C 24歩

大山将棋研究(2210);四間飛車に中央位取り(二上達也)

今日の棋譜20211223 昭和38年3月、二上達也先生と第12期王将戦第5局です。 大山先生の四間飛車です。 二上先生は急戦のようですが まだ左46銀(斜め棒銀)はない時代で、あるのは45歩急戦か棒銀くらい。32銀型で待たれていたので選びにくくて(37銀45歩33角…

大山将棋問題集20211222

後手番二上先生の手を考えます。 第1問 どう受けても悪いのですが、簡単に負けてはいけません。 A 52桂 B 42桂 C 32銀打 第2問 頑張っているうちに怪しくなってきました。 A 95角 B 59角 C 45銀 第3問 これで後手勝ちになっていました。 A 69飛 B 38竜 C 68銀…

大山将棋研究(2209);相矢倉(二上達也)

今日の棋譜20211222 昭和38年2月、二上達也先生と第12期王将戦第4局です。 大山先生の先手で矢倉です。 54歩と46歩の対抗になり、 二上先生は角で7筋の歩を交換します。 75同歩同角に65銀として86歩同歩同角を食らってだめになった将棋を並べたことがありま…

大山将棋問題集20211221

先手番二上先生の手を考えます。 第1問 逆転のための布石です。 A 55歩 B 84歩 C 57銀 第2問 これで逆転したようです。 A 22馬 B 95歩 C 76角 第3問 この手が利いて、先手優勢です。 A 57金 B 85角 C 54銀 第4問 即詰みです。長いけれど追いかけていけば詰む…

大山将棋研究(2208);四間飛車に引き角(二上達也)

今日の棋譜20211221 昭和38年2月、二上達也先生と第12期王将戦第3局です。 大山先生の四間飛車です。 普通に端を受けて5筋の歩も突かないというのは、この当時の大山先生としては珍しいかもしれません。 二上先生は引き角です。 あとは矢倉に囲って、ではな…

大山将棋問題集20201220

先手番大山先生の手を考えます。 第1問 先手が少し良くなります。 A 51飛成 B 54銀 C 75角 第2問 受けずに寄せ合い勝ちを目指します。どれも有力ですが。 A 61飛 B 24桂 B 24歩 第3問 わかりやすい勝ち方です。 A 32と B 52銀 C 64金

大山将棋研究(2207);矢倉中飛車(塚田正夫)

今日の棋譜20211220 昭和38年2月、塚田正夫先生と第1期棋聖戦第4局です。 後手番塚田先生の振り飛車模様(本気ではないかも)でしたが、先手の68玉が早いからと84歩を突きます。 変則な手順ですが、相矢倉になりました。 大山先生は矢倉中飛車へ。25歩を突い…

大山将棋問題集20211219

後手番二上先生の手を考えます。 第1問 ここで攻めるのが現代を通り越して、「今」の将棋です。 A 65桂 B 75歩 C 44歩 第2問 膠着したようですが、打開する手があります。 A 75歩 B 66角 C 87歩成 第3問 65桂を取られないうちに攻めます。 A 86歩 B 85飛 C 6…

大山将棋研究(2206);急戦矢倉(二上達也)

今日の棋譜20211219 昭和38年1月、二上達也先生と第12期王将戦第2局です。 大山先生の先手で矢倉です。 46歩と54歩の対抗ですが 二上先生の64歩は何かねらっている感じでした。大山先生は4筋の位を取って 46銀は、早繰り銀のような攻めか、中飛車か。 二上先…

大山将棋問題集20211218

後手番大山先生の手を考えます。 第1問 駒損で悪いですが、この34歩は先手の急ぎすぎでした。 A 34同銀 B 54飛 C 27飛 第2問 22歩成は先手の疑問手でした。 A 44歩 B 34銀 C 44銀 第3問 この両取りは痛いですが、良い受けがあります。 A 53飛 B 54飛寄 C 34銀…

大山将棋研究(2205);大野流向い飛車(塚田正夫)

今日の棋譜20211218 昭和38年1月、塚田正夫先生と第1期棋聖戦第3局です。 塚田先生の先手で、76歩34歩96歩。これはどちらが飛を振るかではなくて、横歩取りに誘導しているのだと思います。 大山先生は1筋を突き合ってから54歩、 22角成同飛53角と進むのは大…

大山将棋問題集20211217

後手番大山先生の手を考えます。 第1問 左桂がさばけたのでまずまずです。この手で少しリードします。 A 84桂 B 75歩 C 54歩 第2問 攻めが心細いですが、先手玉は不安定です。 A 79成香 B 95桂 C 99角成 第3問 これで先手は投了に。 A 83銀 B 83金 C 97桂成

大山将棋研究(2204);向い飛車に中央位取り(二上達也)

今日の棋譜20211217 昭和38年1月、二上達也先生と第12期王将戦第1局です。 大山先生の向い飛車です。 二上先生は46歩を突いてから玉を移動しているということもありますし、急戦をねらう方が棋風です。 でも57銀左ではなくて右とするところが個性でしょうね…

大山将棋問題集20211216

後手番大山先生の手を考えます。 第1問 もちろん24同歩とは取らないです。 A 55歩 B 47と C 44銀 第2問 ここからの寄せは難しくないでしょう。「寄せのセオリー」で考えます。 A 47歩成 B 56桂 C 59銀 第3問 どうやっても良さそうですが、この駒に働きかける…

大山将棋研究(2203);四間飛車に玉頭位取り(升田幸三)

今日の棋譜20211216 昭和38年1月、升田幸三先生と第1期十段戦第7局です。 大山先生の四間飛車です。中央位取りを避けるために54歩を突いているので 早囲いにしています。 升田先生は引き角です。 でも玉頭の位を取りました。私が高校生のころに、66銀右の形…

大山将棋問題集20211215

後手番塚田先生の手を考えます。 第1問 先手に角を切られて二枚替えになりそうです。飛は逃げ回りたくはありません。 A 76角 B 92角 C 76歩 第2問 変な手が飛んできました。駒損は避けられませんが。 A 97飛成 B 69飛成 C 98飛成 第3問 角を逃げずに寄せます…

大山将棋研究(2202);中央位取り中飛車(塚田正夫)

今日の棋譜20211215 昭和38年1月、塚田正夫先生と第1期棋聖戦第2局です。 大山先生の先手で中央の位を取り 中飛車です。 歩越し銀の対抗で受けて(初期のゴキゲン中飛車みたいな形)、次は玉を囲うのですが、 塚田先生は42金から41玉、先手の54歩同歩同飛を…

大山将棋問題集20211214

後手番升田先生の手を考えます。 第1問 前例があるので定番の手筋になりました。 A 44歩 B 44銀 C 95歩 第2問 これで後手有利です。 A 74銀 B 67歩 C 88歩 第3問 強引に見えますが、最短でしょう。 A 35歩 B 59銀 C 35銀打 第4問 後手玉が詰むかどうか。 A 3…

大山将棋研究(2201);相矢倉(升田幸三)

今日の棋譜20211214 昭和37年12月、升田幸三先生と第1期十段戦第6局です。 大山先生の先手で矢倉です。 46歩と64歩の対抗ですが、まだ升田先生は陽動振り飛車の可能性もあります。 どうやら相矢倉に決まりました。 6筋の位を取って 7筋の歩を交換すれば、後…

大山将棋問題集20211213

後手番大山先生の手を考えます。 第1問 後で利いてきます。 A 52銀 B 54同銀 C 18馬 第2問 これで後手優勢なのです。 A 77同馬 B 67桂成 C 38飛

大山将棋研究(2200);向い飛車に中央位取り(塚田正夫)

今日の棋譜20211213 昭和37年12月、塚田正夫先生と第1期棋聖戦第1局です。予選は大山升田塚田の3人で6番ずつ戦って、大山1位塚田2位の5番勝負でした。(僅差なので一昨日並べた将棋の結果が大きかったです。) 大山先生は少し珍しく向い飛車に。 塚田先生は…

大山将棋問題集20211212

先手番升田先生の手を考えます。 第1問 手詰まりを打開します。 A 19飛 B 27金 C 55歩 第2問 これで駒得になりそうです。 A 25金 B 44桂 C 46桂

大山将棋研究(2199);角換わり腰掛け銀(升田幸三)

今日の棋譜20211212 昭和37年12月、升田幸三先生と第1期十段戦第5局です。先日の記事で大山先生が4連勝で・・・と書いてしまいましたが、升田先生は第2局で勝っていました。訂正します。 升田先生の先手で角換わりです。 腰掛銀は千日手になるから指されなく…

大山将棋問題集20211211

先手番大山先生の手を考えます。 第1問 この端攻めはうるさいです。 A 26飛 B 37銀 C 45歩 第2問 後手のねらいが見えていますが。 A 29飛 B 26飛 C 12香成 第3問 読み切るのは大変そうですが即詰みです。

大山将棋研究(2198);三間飛車に57金戦法(升田幸三)

今日の棋譜20211211 昭和37年12月、升田幸三先生と第1期棋聖戦です。 升田先生の三間飛車です。 大山先生は57金戦法(金立ち戦法)、今では対中飛車だけ(にまれに指される)ですが、この当時は急戦定跡ができていないので、対三間飛車でも採用されることが…

大山将棋問題集20211210

先手番灘先生の手を考えます。 第1問 危ないところでしたが持ち直しました。 A 27玉 B 27金 C 24歩 第2問 わかりにくい手ですが、とても利きました。 A 24歩 B 53歩 C 25銀 第3問 こういう手が良いのですね。 A 32と B 45金 C 56飛

大山将棋研究(2197);相振り飛車(灘蓮照)

今日の棋譜20211210 昭和37年12月、灘蓮照先生と第12回NHK杯です。 大山先生の四間飛車です。54歩が先なのは中央位取りを避けるため。 灘先生の様子が変ですね。 舟囲いはやめたようです。 45歩に66歩は仕方ないか。角交換すると先手のほうに隙が多いです。 …