2015-12-01から1ヶ月間の記事一覧
昭和57年10月、中原先生と第3回日本シリーズ決勝です。 大山先生の先手三間飛車、中原先生の急戦を見て大野流(兄弟子大野源一先生、57銀の形の三間飛車)ですか。趣向です。 67金と備えたけれど桂馬を跳ねる急戦です。 44歩と止めてからの65歩、これでほぐ…
将棋の上達法則のまとめ(2) 将棋に必要な能力として、コントロール、形勢判断があげられます。 形勢判断は ①駒の損得 (注1) *歩損は持ち歩がない時だけ考慮する。 *序盤では重視、終盤では軽視する。 ②玉の堅さの比較 *攻められる方向で堅さは変わる…
昭和57年2月、中原先生と第31期王将戦第3局です。 大山先生の中飛車に中原先生は46金戦法です。今は見ませんね。升田先生の創案ではないかという説はあるようですが、由来は不明です。 46に銀が出ると中飛車では32金と備えることができるわけで、45歩の反撃…
昭和56年2月、米長先生と第30期王将戦第3局です。 大山先生の四間飛車に中央位取り。74歩が早いのは玉頭位取りを拒否したのでしょう。 66歩と突くなら56に出るのは左銀でも右銀でも同じです。73桂で65歩交換を拒否しました。でも狙うのですが。 左桂を跳ねれ…
昭和55年10月、中原先生との第28回王座戦第2局です。(王座戦はまだノンタイトルですが、挑戦制の3番勝負でした。) 大山先生の中飛車に45歩。これは英ちゃん流中飛車(山口英夫先生考案の53歩型中飛車)なので、45同歩33角成同桂24歩に46角が成立して、23歩…
昭和55年3月、森雞二先生との第29回NHK杯決勝です。 森先生の四間飛車穴熊に左美濃。それはいいのですが、序盤76歩34歩26歩のスタートなので、相居飛車ならどうなったのだろうか?と思います。時間が短いので戦法は決めているだろうということでしょうが。 …
昭和55年1月、加藤一二三先生との王将戦第1局です。 先手三間飛車には急戦がうまくいかないとされていますが、端の位を取るのは86歩同歩75歩同歩96歩同歩同香同香76歩という攻め方を見ています。加藤先生開発の急戦ですね。歩の突き捨ての順番や86角と取る変…
昭和54年12月、有吉先生と第6回名将戦(決勝)第2局です。 やはり戦型は玉頭位取り。後手の72銀から71玉というのは、玉頭位取りの対抗策として指されるようになったと記憶しています。玉頭を反撃する場合に玉が下のほうがよいと。藤井システムが由来ではあり…
昭和52年6月、森雞二先生と第30期棋聖戦第1局です。 森先生の中飛車で、大山先生は持久戦。後手は穴熊になるかと思えたのですが。 結局両者美濃囲い。それなら端の位が大きそうです。中飛車なので後手は左金の移動に1手余計にかかります。やや先手の作戦勝ち…
昭和52年3月、勝浦先生との第18期王位リーグです。 大山先生の向い飛車のスタートでしたが、勝浦先生は棒銀に出たので普通の定跡形に。 ここで65歩と行けば派手な展開ですが、それなら47金ではなく98香のほうがいいので、角を引く対応策に。 昔の定跡書には…
昭和51年12月、米長先生との第29期棋聖戦第2局です。 先手三間飛車に左美濃。後手の74歩が早いので石田流にはなりません。 代わりに後手は4枚美濃にはできず、引き角から33桂です。 互いに銀冠ですが、37角が大山好み。先手玉のほうが堅いです。37角の形なの…
昭和51年6月、桐山先生と第28期棋聖戦第1局です。 桐山先生が四間飛車で、大山先生は中央位取りです。桐山先生はなんでも指すのですが、力将棋が多いという気がします。まったく力が出せなくて一方的な将棋になることがあり、その将棋が実につまらなく見える…
昭和51年1月、二上先生との第27期棋聖戦第3局です。 四間飛車に棒銀だったのですが、32金から袖飛車で対応したので中飛車に棒銀と同じようなことになりました。違いは47歩53歩の形であること、48飛とまわらずに35歩とできたので先手が1手得だということです…
今日は第156回名南将棋大会を行いました。結果速報です。 D級優勝 杉浦彰さん 天野一雄さん 平野博光さん E級優勝 木弘志さん F級優勝 中山賢さん G級優勝 鈴木義照さん 優勝おめでとうございます。 参加いただいた皆様ありがとうございました。
昭和51年1月、大内先生と早指し選手権決勝です。2年連続で決勝ですか。と思ったらこのころは年2回開催ということなので、24人のトーナメントなのでしょうか。調べたら4年で4回優勝です。 76歩34歩96歩44歩からどちらが振るかというやり取りで、大内先生の三…
昭和50年1月、米長先生との第25期棋聖戦第3局です。 相振り飛車のような出だしですが、どちらが飛車を振るかの駆け引きで米長先生が振り飛車に。 位取りと穴熊の将棋になりました。これは難しい将棋です。私はどちらを持っても自信がありません。 後手の74歩…
昭和49年8月、内藤先生との棋聖戦第4局です。 内藤先生は大山先生を苦手にしていて、防衛する立場でもぎこちない感じです。振り飛車にされても勝てなくて、自分から振ったという形です。相振り飛車になればと思ったのかもしれませんが、大山先生は応じません…
*年末年始は少し長めに帰省します。田舎ではネット環境を整備していないので更新ができません。ですから今は記事を書き溜めているところですが、いろいろやりたいことがあって時間が足りません。 今日の一手は来年までお休みにして、大山将棋研究のほうだけ…
昭和59年4月、第33期名人戦第1局、中原先生との将棋です。 後手の玉頭位取り。これの定跡本ってないんでしょうか、とても興味があるのですが。でも7筋の受けが間に合っていなくて、85歩に97角で困りました。大山先生の序盤感覚が鋭すぎるのでしょう。 仕方な…
20151216今日の一手<その236> 先月28日の名南将棋大会からJさんとAさんの対局です。ほぼ定跡型で、腰掛銀対早繰り銀の将棋です。この定跡、どちらがいいと思いますか?先手後手や一手損だと少し形が変わりますが、定跡書の結論は同じです。ご存じなければ…
昭和48年10月、第12期十段戦第1局、中原先生との将棋です。 先手三間にななめ棒銀なので後手四間への急戦より振り飛車が2手余計に指しています。だから居飛車急戦は無理かといえば、46歩47金と替っているので攻めやすいのかもしれません。定跡書をお持ちであ…
20151215今日の一手 先月28日の名南将棋大会からMさんとKさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。 昨日の一手の回答 ☆ 形勢判断をします。 先手の香歩損です。駒得に越したことはないですが、終盤なのでこれくらいは気にしなくてよいです。 玉…
昭和48年7月、有吉棋聖と早指し選手権決勝です。 有吉先生といえば玉頭位取りです。しかしここは後手番ですから、94歩として84飛を用意しなければいけませんでした。早指しなので勢いよくやってしまったのでしょう。 飛車先交換で軽く構えて先手十分です。 …
20151214今日の一手 先月28日の名南将棋大会からHさんとOさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。 昨日の一手の回答 ☆ 形勢判断をします。 先手の桂得です。終盤なのであまり重視しません。 玉の堅さは後手のほうが堅いです。 先手の攻め駒は7…
今日は第156回名南将棋大会を開催しました。結果速報です。 A級優勝 村山周平さん B級優勝 成田広文さん 松原求さん 中村哲也さん C級優勝 本郷聰弘さん 優勝おめでとうございます。 参加された皆さま、ありがとうございました。
昭和48年1月の王将戦第1局です。 四間飛車で56歩は違和感がありますが、大山先生はタイトル戦でも第1局なら冒険してみようというところがあります。定跡を外したいのでしょう。 中原先生も角を覗きたくなるでしょう。 左金を78に上がるのは慎重なのですが5筋…
20151213今日の一手 先月28日の名南将棋大会からTさんとHさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。 昨日の一手の回答 ☆ 形勢判断をします。 駒の損得はありません。 玉の堅さは先手のほうが堅いです。 先手の攻め駒は26飛と持ち駒角銀で3枚。 …
昭和47年4月の名人戦第2局です。 後手大山先生の中飛車に中原先生の棒銀。ツノ銀中飛車には棒銀というのが私の好みです。最初がこの将棋で嬉しいです。 この棒銀は、先手なら48飛と途中下車してから38飛、後手なら62飛とはしないで72飛、それは中飛車からの4…
今日から新しい企画で、大山将棋を研究してみたいと思います。すなわち、大山先生の棋譜を並べて何かを感じ取ろうと思います。 一日1局棋譜並べ、と思っているのですが、一人では続かないのでブログで書けば習慣化できるでしょうというもくろみです。このブ…
20151212今日の一手 先月28日の名南将棋大会からNさんとKさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。 昨日の一手の回答 ☆ 形勢判断をします。 駒の損得はありません。 玉の堅さは後手のほうが堅いです。 先手の攻め駒は77桂と持ち駒角で2枚。 後…