名将会ブログ

名将会(旧名南将棋大会)のブログです。名古屋で将棋大会を開いています。

2016-10-01から1ヶ月間の記事一覧

大山将棋研究(324); 四間飛車に中央位取り

昭和51年12月、米長邦雄先生と第29期棋聖戦第1局です。 大山先生の四間飛車に米長先生は中央位取りです。 6筋の歩が交換できれば先手のポイントです。 46歩と突かないで銀が出られるようにするというのは(大山先生はやらないのですが)現代的(というか近代…

20161031今日の一手<その409>; 4枚で攻める

20161031今日の一手 10月8日の名南将棋大会から、IさんとFさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。 一昨日の一手の回答 序盤から見ておきます。 角換わり相早繰り銀の先後同型です。これは先手有利とされています。後手は64銀ではなく73銀のま…

大山将棋研究(323); 中飛車穴熊に棒銀

昭和51年12月、加藤一二三先生と第26期王将戦千日手の指し直しです。 大山先生の中飛車穴熊。急戦を見せられているのですが気にしませんね。 46歩に22飛と備えたので(大山先生ならいつもは32金なのですが、加藤流袖飛車を警戒したか) 加藤先生は棒銀に。こ…

第167回名南将棋大会(壱) 結果速報

今日は第167回名南将棋大会(壱)を行いました。結果速報です。 A級優勝 青木一さん B級優勝 野村櫂さん 優勝おめでとうございます。 参加いただいた皆様ありがとうございました。 前回までの優勝者12か月分のまとめです。(クリックで大きくなります。)

大山将棋研究(322); 四間飛車に棒銀

昭和51年12月、加藤一二三先生と第26期王将戦です。 大山先生の四間飛車に加藤先生は急戦です。 大山先生が袖飛車を見せたので加藤先生は早めに備えました。 角筋を止めたのでゆっくりになりましたが、それでも加藤先生は棒銀です。先手玉が美濃囲いではない…

20161029今日の一手<その409>; 自玉が薄い時には受けることから

20161029今日の一手 10月1日の名南将棋大会から、AさんとMさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。 一昨日の一手の回答 升田式石田流から互いに角を打って飛車交換になったところです。 ☆ 形勢判断をします。 先手の1歩得です。後手に持ち歩が…

大山将棋研究(321); 四間飛車で位取り拒否

昭和51年12月、二上達也先生と第9回連盟杯争奪戦です。 大山先生の四間飛車に二上先生は玉頭位取りにしようとしましたが、位取りを阻止されて 引き角に。二上先生としては位取りよりも引き角のほうが好きなので、これは歓迎です。 中央で小競り合いが始まり…

大山将棋研究(320); 四間飛車に中央位取り

昭和51年12月、中原誠先生と東京12チャンネル新春対局です。今はテレビ東京、正月の放送でしょうが記録上も12/7対局で、放送日を基準にしていませんね。 大山先生の四間飛車に中原先生は中央位取りです。 今ではここで46歩とはしません。今ではといいつつこ…

20161027今日の一手<その408>; 相手の手を考える

20161027今日の一手 10月1日の名南将棋大会から、NさんとSさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。 一昨日の一手の回答 ☆ 形勢判断をします。 銀と金歩の交換で、後手は歩切れですから先手がやや駒得です。終盤なので重視しなくてよいです。(…

東海団体リーグ戦 第70回A級2R

東海普及連合会の鈴木さんから了解を得て、東海団体リーグについての記事も不定期に書いていきます。 HPはこちら 左下ブックマークにも追加しておきます。 現在の勝敗は 5人一組の団体戦で、現在32チーム(メンバー資格に制限はないはず)3クラスに分かれて…

大山将棋研究(319); 陽動右四間飛車

昭和51年11月、花村元司先生と第26期王将戦です。 花村先生の振り飛車のようでしたが飛車先を突いて 風車みたいにもできましたが、66歩を見て急戦を目指します。 右4間の構え。 72金ではなくて52に上がって攻めてほしかったのですが 8筋に戻しました。 大山…

大山将棋研究(318); 四間飛車穴熊に銀冠

昭和51年11月、有吉道夫先生と第3回名将戦決勝第2局です。 大山先生の四間飛車穴熊で 有吉先生は銀冠、大山先生は石田流に。もちろん有吉先生は26飛と受けています。 居飛車としては後で84歩から攻めたいので歩を交換して持ち歩を増やすというのが当面の目標…

20161025今日の一手<その407>; 逆転される筋を避ける

20161025今日の一手 10月1日の名南将棋大会から、MさんとKさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。 一昨日の一手の回答 ☆ 形勢判断をします。 先手の香得で と金もできています。終盤ですから重視しなくてよいのですが、先手の駒得です。 玉の…

大山将棋研究(317); 石田流穴熊に左美濃

昭和51年11月、大内延介先生と第9回連盟杯争奪戦です。 大内先生の石田流穴熊で 大山先生は左美濃。いつものように7筋の歩を交換させます。 これは微妙な手です。同銀は45歩、65銀なら42角、少し先手がやりにくいですか。 その後は銀を出て飛車を浮いてけん…

大山将棋研究(316); 中飛車に53金戦法

昭和51年11月、森雞二先生と第26回NHK杯です。 森先生の中飛車に大山先生は53金戦法(金立ち戦法)です。 森先生は7筋を金で守ります。 金立ち戦法は7筋を抑えたら1手で74金とできるのが長所です。銀なら立て直しに2手かかります。 欠点は金銀の連携が悪いこ…

20161023今日の一手<その406>; と金の遅早

20161023今日の一手 10月1日の名南将棋大会から、MさんとNさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。 一昨日の一手の回答 ☆ 形勢判断をします。 角と銀桂歩3の交換、成銀もありますし後手は歩切れ、先手の駒得です。 玉の堅さは同程度。48飛も守…

大山将棋研究(315); 四間飛車に玉頭位取り

昭和51年11月、有吉道夫先生と第3回名将戦、決勝は3番勝負で第1局です。 大山先生の四間飛車に有吉先生は玉頭位取りです。これが有吉先生が対振り飛車で一番得意にしていた戦法で、一番の使い手でした。 大山先生は腰掛銀で4筋の歩交換を阻止。でもこれは居…

大山将棋研究(314); 三間飛車に中央位取り

昭和51年11月、有吉道夫先生と第26期王将戦です。 大山先生の後手三間飛車、有吉先生は急戦のようですが、本当かな? 大山先生は手堅く向い飛車に。54歩と突いていないので少し攻めにくい意味はありますが、今ではというか昭和の終わりごろには定跡化されて…

20161021今日の一手<その405>; 攻められた角を交換する

20161021今日の一手 10月1日の名南将棋大会から、YさんとOさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。 一昨日の一手の回答 ☆ 形勢判断をします。 駒の損得はありません。 玉の堅さは後手のほうが堅いです。先手玉のほうが金銀3枚ですが連携が悪い…

大山将棋研究(313); 石田流穴熊に位取り

昭和51年11月、伊藤果(はたす)先生と第9回早指し選手権です。 伊藤先生はプロ2年目で、大山先生と当たるところまで来たのですから勢いはあります。風車で有名な先生ですが、若いころから振り飛車党だったみたいですね。 石田流穴熊に位取りとなりそうで、…

大山将棋研究(312); 石田流穴熊に位取り

昭和51年11月、毎日特別棋戦とあります。大内延介棋王との対戦、大内先生は初のタイトル(結局1回だけでしたが)だったので企画されたのでしょう。毎日新聞は棋王も棋聖も関係ないのですが。 乱戦かもという出だしでしたが 結局は石田流と位取りになりそうで…

20161019今日の一手<その404>; 受ける

20161019今日の一手 9月24日の名南将棋大会から、KさんとMさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。 一昨日の一手の回答 仕掛けから見てみると 角交換振り飛車に筋違い角を打ちました。25歩34角26歩23歩21飛26飛25歩28飛に12角 居飛車から見る…

大山将棋研究(311); 中飛車に袖飛車急戦

昭和51年11月、加藤一二三先生と第2期棋王戦です。 加藤先生は急戦で、大山先生は中飛車に。 いわゆる加藤流袖飛車です。3筋の歩を交換して36飛~37桂~45歩という攻め筋。これはとても優秀なのです。大山先生は腰掛銀で変化球。 2筋の歩を交換して55歩と突…

大山将棋研究(310); 四間飛車穴熊に中央位取り

昭和51年10月、山口千嶺(ちみね)先生と第18期王位戦です。 山口先生は四間飛車の名手、と子供のころNHK杯を見ていて紹介された記憶があります。 大山先生は端の位を取り、石田流への組換えの対策に、もう何度もみましたが46歩と突きます。 山口先生はそれ…

20161017今日の一手<その403>; 攻防の手

20161017今日の一手 9月24日の名南将棋大会から、KさんとSさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。 一昨日の一手の回答 ☆ 形勢判断をします。 先手の桂得です。 玉の堅さは後手のほうが堅いです。囲いとも言えませんが、比較すればかなり違い…

大山将棋研究(309); 三間飛車穴熊に位取り

昭和51年10月、米長邦雄先生と第26期王将戦です。 どちらが振るかという出だしから、米長先生が三間飛車に さらに穴熊を見て大山先生は4筋の位取りです。 端攻めがあるので44角は好位置。あとは歩を持ちたいところですが やはり大山先生は変わった組み方をし…

大山将棋研究(308); 四間飛車に力戦

昭和51年10月、富沢幹雄先生と第18期王位戦です。 大山先生の四間飛車に富沢先生は中央位取りですが、かなり早いです。 さらに左銀を動かして大模様を張ろうとしたのですが、大山先生が動きました。 位を解消して振り飛車十分です。 富沢先生は何を目指して…

20161015今日の一手<その402>; 作戦負けの時

20161015今日の一手<その401> 9月24日の名南将棋大会から、MさんとAさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。 一昨日の一手の回答 問題図の少し前から。 15歩の仕掛けに同歩17歩同香(桂を渡すと64桂がある、銀は角を切る筋がある)25桂16香3…

大山将棋研究(307); 石田流に持久戦

昭和51年10月、森雞二先生と第3回名将戦です。 森先生の三間飛車で 位取りの拒否です。 さらに3筋の歩を交換すればずいぶん得をした気分かもしれませんが 3,4筋を手厚くしていくのも大山流。突きこされていた1筋から逆襲です。 香交換になりそうで、森先生…

大山将棋研究(306); 四間飛車に腰掛銀位取り

昭和51年10月、内藤国雄先生と第15期十段戦です。 大山先生の四間飛車に内藤先生は右四間飛車の予定だったのでしょう、 大山先生は35歩と早く突いたので 65の位を取ることにしました。 大山先生は6筋の歩を交換して高美濃に。 ここから戦いの始まりです。突…