名将会ブログ

名将会(旧名南将棋大会)のブログです。名古屋で将棋大会を開いています。

2022-01-01から1ヶ月間の記事一覧

棋聖宗歩問題集20220131

下手の天野先生の手を考えます。 第1問 急ぎません。 A 24歩 B 12角 C 17香 第2問 香落ちなので隙があります。 A 22角 B 12角 C 14歩 第3問 ここからの寄せがしっかりしているので、手順を確認しておきましょう。 A 41竜 B 55馬 C 95歩

天野宗歩研究(38);香落ち(伊藤金五郎)

今日の棋譜20220131 1831年6月、伊藤金五郎先生と香落ち下手の2局目です、時系列では昨日の将棋のより早いのでこちらが1局目ですが。 伊藤先生は3筋の位を取ってから三間飛車に。 左銀を後回しで美濃囲いに入ったので、 前局の34銀型の煩わしさはありません…

棋聖宗歩問題集20220130

下手の天野先生の手を考えます。 第1問 焦らない方がいいです。 A 22角成 B 47銀 C 44歩 第2問 ちょっと嫌なところを突かれました。持ち駒が乏しいので受けにくいですが。 A 66歩 B 33桂成 C 68銀 第3問 即詰みです。

天野宗歩研究(37);香落ち(伊藤金五郎)

今日の棋譜20220130 1831年6月、伊藤金五郎先生と香落ち下手番です。 上手の伊藤先生は3筋の位を取り 34銀型の四間飛車です。これが下手にとっての難物で、18飛には25銀、14歩同歩同香13歩同香成同桂14歩には25桂という具合で、端攻めが成立しにくくなってい…

棋聖宗歩問題集20220129

下手の天野先生の手を考えます。 第1問 香落ちで良く出てくる仕掛けです。 A 34歩 B 14歩 C 46歩 第2問 見かけない手ですが、ねらいがわかりやすいです。 A 15桂 B 45歩 C 16飛 第3問 嫌なところをねらわれましたが、強く対応します。 A 88銀 B 65角 C 86歩 …

天野宗歩研究(36);香落ち(石本検校)

今日の棋譜20220129 時は戻り1830年10月、天野先生は15歳で、石本検校先生に香落ち下手番です。(今日からしばらくは駒落ちの将棋です。) 石本先生の上手で3筋の位取りから 三間飛車に。 天野先生は1筋の位を取って18飛、当時の新戦法でしょう。 12飛に16飛…

棋聖宗歩問題集20220128

先手番天野先生の手を考えます。 第1問 駒得で先手有利です。寄せ合うには? A 22歩 B 23歩 C 25歩 第2問 平凡な手ですが、確実に先手の寄せ合い勝ちになります。 A 52金 B 52馬 C 35銀打 第3問 1枚もらったので即詰みです。

天野宗歩研究(35);力戦中飛車(伊藤宗印)

今日の棋譜20220128 1856年11月、伊藤宗印先生と御城将棋です。 今度は天野先生が先手ですが、中央を重視していた時代ですから、5筋を突き合うのは当たり前なのでしょう。 後手が先に32金としているので少し違います。相掛りになるのもありますが、 伊藤先生…

棋聖宗歩問題集20220127

先手番伊藤先生の手を考えます。 第1問 駒損になりそうなので、反撃の手順を考えます。 A 56歩 B 53歩 C 24飛 第2問 24桂の攻め筋は防がれました。 A 53銀 B 53桂 C 24歩 第3問 金を捨てたので、切れ筋にならないように攻めます。 A 52同角成 B 23桂不成 C 6…

天野宗歩研究(34);力戦中飛車(伊藤宗印)

今日の棋譜20220127 1856年4月、伊藤宗印先生(八代目)と平手です。天野先生の弟弟子で、後に十一世名人(最後の家元名人)となる人です。 ゴキゲン中飛車のようなスタートで5筋の歩を突き合います。 天野先生は2筋を受けずに銀を使います。 先手の78金が早…

棋聖宗歩問題集20220126

後手番大橋先生の手を考えます。 第1問 先手の68銀右は疑問手です。 A 75歩 B 86歩 C 55歩 第2問 どう応じても後手が良さそうですが、より実戦的な対応です。 A 75同歩 B 75同銀 C 31玉 第3問 これで攻めが切れません。 A 64桂 B 48角 C 55歩 第4問 即詰みで…

天野宗歩研究(33);相掛り(大橋宗珉)

今日の棋譜20220126 1852年11月、大橋宗珉先生と御城将棋の2番目です。 ゴキゲン中飛車のようなスタートでしたが、5筋の歩を突き合います。 相掛りになり、天野先生は早めに2筋の歩を交換します。 85歩28飛23歩22角成、これは一手損になるのですが、 後手が8…

棋聖宗歩問題集20220125

先手番天野先生の手を考えます。 第1問 自陣角を打ち合いました。ねらうところは? A 65歩 B 55歩 C 46歩 第2問 抑え込まれないように攻めを続けます。まずはここから。 A 23歩成 B 36歩 C 34歩 第3問 先手玉が堅いので強く戦えます。 A 24歩 B 56歩 C 65歩 …

天野宗歩研究(31);角換わり早繰り銀(和田印哲)

今日の棋譜20220124 1852年5月、時は7年ほど進んで和田印哲先生と再戦です。 和田先生の先手で角換わりのオープニングでしたが、天野先生は62銀。飛先を交換されるので良い手ではないのですが、挑発なのでしょうか。 先手は68玉だったので角を交換します。 7…

棋聖宗歩問題集20220123

後手番天野先生の手を考えます。 第1問 最善かは不明ですが、あまり見ない手筋で手を作ります。 A 64歩 B 68歩 C 24歩 第2問 先手玉を薄くできましたが、後手陣にも嫌味があります。 A 27金 B 67金 C 64角 第3問 厳しく迫ります。 A 84桂 B 67銀 C 57銀 第4…

天野宗歩研究(30);相矢倉(市川蘭雪)

今日の棋譜20220123 1845年10月、市川蘭雪先生と平手です。市川先生は南町奉行、パトロンでもあって指導将棋だったとか。 後手の天野先生が振り飛車模様からの84歩、この当時の流行だったのでしょう。 先手が天野先生ならば77角の形で受けて引き角から2筋の…

棋聖宗歩問題集20220122

後手番天野先生の手を考えます。 第1問 ここに目がいくとは。 A 42銀 B 42飛 C 45歩 第2問 さらに掘り進めます。 A 57角 B 35角 C 42飛 第3問 どこかで飛を打ち込みたいのです。 A 28飛 B 26飛 C 14歩

天野宗歩研究(29);相掛り(荻田重次郎)

今日の棋譜20220122 1845年、荻田重次郎先生と4局目です。 荻田先生の先手で相掛りです。 浮き飛車と引き飛車の対抗で 旧相掛り、と言ってもこの時代は旧型しかないでしょう。角交換するとは限らないので天野先生でも腰掛銀までは考えなかったか。 荻田先生…

棋聖宗歩問題集20220121

後手番天野先生の手を考えます。 第1問 どう動くかの方針を決めます。 A 53角 B 73桂 C 34歩 第2問 76歩を払われて失敗したようですが。 A 77歩 B 65銀 C 19角成 第3問 2筋に嫌味があります。 A 77歩 B 76飛 C 34玉 第4問 この手で先手は投了でした。 A 29竜…

天野宗歩研究(28);相矢倉(荻田重次郎)

今日の棋譜20220121 1845年9月、荻田重次郎先生と3局目です。 中飛車のオープニングでしたが、中央の歩を突き合います。角交換して馬を作り合えば乱戦ですが 互いに右銀を57へ。 荻田先生は玉の移動を急ぎ、天野先生は左美濃の形を作ります。 高美濃で袖飛車…

棋聖宗歩問題集20220120

先手番天野先生の手を考えます。 第1問 ちょっとしくじりましたが、バランスを取ります。 A 77銀 B 77角 C 56歩 第2問 手としては見えますが、決行してよいかどうか。 A 35飛 B 65銀 C 32歩 第3問 攻めるべきか受けるべきか。 A 72成桂 B 79金 C 24馬 第4問 …

天野宗歩研究(27);四間飛車に引き角(荻田重次郎)

今日の棋譜20220120 1845年、荻田重次郎先生と2局目です。(対局の日付が無く、再び天野先生の先手なので何局目というのがずれているのかもしれません。) 後手の荻田先生の四間飛車です。 天野先生の77角は22局目の大橋宗珉先生との対局でも指していました…

棋聖宗歩問題集20220119

先手番天野先生の手を考えます。 第1問 これで攻めが切れにくくなります。 A 45歩 B 55歩 C 65歩 第2問 難しそうですが、ぴったりの好手があります。 A 55同歩 B 55銀 C 97角 第3問 どこに目をつけますか? A 95歩 B 23竜 C 66歩 第4問 寄せ切ります。 A 73…

天野宗歩研究(26);陽動向い飛車(荻田重次郎)

今日の棋譜20220119 1845年、荻田重次郎先生と平手です。 荻田先生は振り飛車模様から62銀、これは流行だったのでしょうか。 雁木、袖飛車、振り飛車、どれもありますが 向い飛車に。玉頭位取りはまだ指されていない(のでその拒否ではなく)と思いますが、…

天野宗歩研究(25);角換わり早繰り銀(橋本蘭栄)

今日の棋譜20220118 1845年9月、橋本蘭栄先生と平手です。 橋本先生の先手で角換わりです。 当時の常識は56歩を突きます。 飛を浮くのは39角の打ち込みに備えるためで 早繰り銀で攻める形ができました。大山全集の第一巻では見なかったのですが、江戸時代の…

棋聖宗歩問題集20220117

先手番天野先生の手を考えます。 第1問 はっきりしない戦いでしたが、これで少しリードします。 A 55歩 B 33桂不成 C 57銀 第2問 駒得を主張したいので丁寧に指します。 A 68銀打 B 55馬 C 57歩 第3問 後手玉を寄せる筋が見えてきます。 A 93金 B 63馬 C 42…

天野宗歩研究(24);陽動向い飛車(大橋宗珉)

今日の棋譜20220117 1845年、大橋宗珉先生と5局目です。 後手の大橋先生は振り飛車模様から62銀、 雁木のような袖飛車のような振り飛車のような。 64歩を突いてからの袖飛車で 陽動向い飛車になりました。 天野先生は77銀と上がらされているので、引き角から…

棋聖宗歩問題集20220116

後手番天野先生の手を考えます。 第1問 受け方はいくつかあるのですが、これが良いようです。 A 73桂 B 41玉 C 84桂 第2問 角を使われて嫌な感じですが、良い返し方があります。 A 65歩 B 75歩 C 56歩 第3問 寄せ合いに入ります。この手があるから後手有利で…

天野宗歩研究(23);力戦中飛車(大橋宗珉)

今日の棋譜20220116 1845年8月、大橋宗珉先生と4局目です。 今ならばゴキゲン中飛車のスタートですが 25歩に52飛ではなくて55歩、 24歩同歩同飛32金34飛52飛、という手順で力戦中飛車です。先後の名人戦木村塚田で指されていたと思います。この中飛車を指し…

棋聖宗歩問題集20220115

先手番天野先生の手を考えます。 第1問 先手が指しやすくなります。 A 55歩 B 44歩 C 34歩 第2問 2筋を突破するために。 A 22歩成 B 54歩 C 24飛 第3問 指されてみれば。 A 26角 B 15角 C 53角打