名将会ブログ

名将会(旧名南将棋大会)のブログです。名古屋で将棋大会を開いています。

2020-12-01から1ヶ月間の記事一覧

大山将棋問題集20201231

今年ももうすぐ終わりです。皆様よいお年をお迎えください。 後手番大山先生の手を考えます。 第1問 先手の飛が不安定です。 A 86歩 B 55角 C 55銀 第2問 後手有利です。先手玉を寄せに行きます。 A 66香 B 68歩 C 26香 第3問 寄せの手順を読みます。 A 95同…

大山将棋研究(1842);角換わり腰掛銀(坂口允彦)

今日の棋譜その2 昭和30年1月、坂口允彦先生と東西対抗勝継戦の千日手指し直し局です。 坂口先生の先手で角換わりです。 68玉が早いので棒銀にされたら困りそうですが 腰掛銀に進みます。 千日手指し直しということもあって、大山先生は腰掛銀にしない待機策…

大山将棋研究(1841);相掛り腰掛銀(坂口允彦)

今日の棋譜20201231 昭和30年3月、坂口允彦先生と東西対抗勝継戦です。 坂口先生の先手で ここまではあまり見ない手順ですが相掛りです。 新型の相腰掛銀になり ガッチャン銀を目指せば、後手は6筋の位を取る、までは当然で、昨日並べた千日手局もこれでした…

大山将棋問題集20201230

後手番大山先生の手を考えます。 第1問 居飛車党からは見えにくいと思います。 A 21同銀 B 54飛 C 25桂 第2問 先手の次のねらいは65歩です。3つの手を比較します。 A 75香 B 75桂 C 75銀 第3問 良さそうな桂打ちで返されました。 A 76同銀 B 86銀 C 67銀 第4…

大山将棋研究(1840);四間飛車に急戦(塚田正夫)

今日の棋譜その2 昭和30年3月、塚田正夫先生と名人A級選抜勝継戦の千日手指し直し局です。翌日の指し直しでした。 大山先生は珍しく振り飛車です。 端の位を取らせるのは急戦を警戒したのでしょう。 塚田先生は玉頭位取りにはできません。当時ならば中央位取…

大山将棋研究(1839);相掛り腰掛銀(塚田正夫)

今日の棋譜20201230 昭和30年3月、塚田正夫先生と名人A級選抜勝継戦です。 塚田先生の先手で相掛りです。 相腰掛銀に進み 後手は先手のガッチャン銀を防ぐために6筋の位を取ります。 塚田先生は35歩同歩45銀とは仕掛けられず47金 4筋の位を取ると、仕掛ける…

大山将棋問題集20201229

先手番花村先生の手を考えます。 第1問 駒損ですから、無理でも攻めねばなりません。 A 33角 B 66角 C 75歩 第2問 チャンスが来ました。 A 86飛 B 72馬 C 72銀 第3問 後手玉を寄せます。 A 23銀 B 41銀 C 73竜

大山将棋研究(1838);タテ歩棒銀(花村元司)

今日の棋譜20201229 昭和30年3月、花村元司先生と早指し王位戦第1局です。これまで産経杯争奪トーナメントが準タイトルに繰り上がって、トーナメントを勝ち上がった花村先生と前年優勝の大山先生との三番勝負で初代の王位が決まります。 花村先生の先手で相…

大山将棋問題集20201228

先手番松田先生の手を考えます。 第1問 角を追われてしまいましたが、攻めることはできます。 A 15歩 B 45桂 C 46歩 第2問 どれで取るのもありそうですが、わかりやすく。 A 77同桂 B 77同銀 C 77同角 第3問 先手玉は詰めろです。 A 79銀 B 53香成 C 48金

大山将棋研究(1837);相掛り(松田茂行)

今日の棋譜20201228 昭和30年3月、松田茂行(茂役)先生と第4期王将戦第7局、半香差し込みの後手番です。 先手の松田先生は相掛りを選びます。 大山先生は腰掛銀のようですが、松田先生は保留しています。 右桂を跳ねたというのは斬新な感じがします。59金なら…

大山将棋問題集20201227

後手番大山先生の手を考えます。 第1問 こういう手が好手筋になることがあります。 A 66飛 B 75歩 C 74歩 第2問 先手玉が堅そうですが。 A 49角 B 74飛 C 64歩 第3問 寄せの手筋です。 A 76銀 B 88歩 C 87歩 第4問 食いつかれたようですが、これで耐えていま…

大山将棋研究(1836);角換わり棒銀(塚田正夫)

今日の棋譜20201227 昭和30年3月、塚田正夫先生と第4回NHK杯です。 塚田先生の先手で角換わりです。 大山先生は74歩を早く突くことが多いのですが、棒銀対策なのでしょうか。塚田先生は後手の早繰り銀があるから腰掛銀ですが 大山先生は相腰掛銀ではなくて早…

大山将棋問題集20201226

先手番二上先生の手を考えます。 第1問 銀を殺されそうです。 A 84歩 B 61角 C 55角 第2問 駒損ですから切れないように攻めます。 A 25歩 B 84歩 C 42歩 第3問 うまく攻められるかどうか。 A 42と B 31と C 53桂成

大山将棋研究(1835);相掛り腰掛銀(二上達也)

今日の棋譜20201226 昭和30年3月、二上達也先生と日経特別棋戦です。二上先生との初対局で、これから下の世代の棋士たちと対局するようになっていきます。 二上先生の先手で相掛りです。 相腰掛銀に進み 早くに銀をぶつけます。 手損でも角を交換して 左桂を…

大山将棋問題集20201225

後手番大山先生の手を考えます。 第1問 まだ苦しいですが、これで勝負になります。 A 77同桂成 B 53桂 C 57と 第2問 先手のねらいを受けます。 A 33金 B 31金 C 45角 第3問 受けにくそうですが。 A 13銀 B 27桂 C 43金 第4問 まだまだ受けが続きます。 A 35…

大山将棋研究(1834);矢倉(灘蓮照)

今日の棋譜20201225 昭和30年2月、灘蓮照先生と名人A級選抜勝継戦です。千日手指し直し局とあるのですが、千日手局は載っていません。 灘先生の先手で矢倉です。 46歩を突いて銀矢倉もあり得ますが 5筋の歩も突き合う、同じような形になりました。69玉33銀と…

大山将棋問題集20201224

下手の松田先生の手を考えます。 第1問 4筋をどうするかは悩ましいですが。 A 45同歩 B 85桂 C 25桂 第2問 好手があります。 A 93歩 B 98歩 C 66銀 第3問 銀取りを銀取りで返されました。ちょっと工夫できます。 A 93香成 B 94歩 C 65銀右

大山将棋研究(1833);香落ち(松田茂行)

今日の棋譜20201224 昭和30年2月、松田茂行(茂役)先生と第4期王将戦第6局、半香に差し込んでの香落ち上手です。 香落ちなので大山先生の振り飛車ですが、大野流からの一間飛車にします。 端を受けなかったので、松田先生は位を取ります。下手は持久戦を目指…

大山将棋問題集20201223

先手番大山先生の手を考えます。 第1問 6、7筋の攻防です。75歩を守るには? A 66銀 B 65銀右 C 68飛 第2問 攻めつぶされそうですが。 A 67銀打 B 47金 C 68金 第3問 つぶれていないか確認して受けます。 A 38銀 B 38金打 C 68飛

大山将棋研究(1832);矢倉(松田茂行)

今日の棋譜20201223 昭和30年2月、松田茂行(茂役)先生と第4期王将戦第5局です。 大山先生の先手で矢倉です。 松田先生は3手で四手角にする作戦、少し前に見かけましたね。大山先生は48銀が早かったということでしょう、25歩22銀56歩51角79角33銀で2筋の受け…

大山将棋問題集20201222

後手番大山先生の手を考えます。 第1問 どれでもつぶれなさそうですが、玉頭の受け方は? A 34歩 B 33歩 C 41玉 第2問 攻めても良さそうですが、受けを選びます。 A 35同歩 B 43銀 C 43玉 第3問 大山先生は手順を間違えて詰ましませんでしたが、即詰みがあり…

大山将棋研究(1831);向い飛車に持久戦(花村元司)

今日の棋譜20201222 昭和30年2月、花村元司先生と第4回NHK杯です。 花村先生の先手で、大野流の振り飛車 のような力戦居飛車のような ところでしたが、向い飛車に落ち着きます。 端歩を受けなかったので、現代ならば穴熊にするところですが、当時はプロが穴…

大山将棋問題集20201221

後手番大山先生の手を考えます。 第1問 攻め続けるためには? A 64歩 B 64銀 C 55歩 第2問 踏み込んでよいかどうか。 A 66角 B 66飛 C 44角 第3問 寄せ合いです。後手玉はまだ詰みません。 A 69銀 B 24歩 C 66桂 第4問 後手玉が詰まないように。 A 63同竜 B 6…

大山将棋研究(1830);角換わり腰掛銀(松田茂行)

今日の棋譜20201221 昭和30年2月、松田茂行(茂役)先生と第4期王将戦第4局です。 松田先生の先手で角換わりです。 腰掛銀を選びます。 松田先生の47金が早いです。 大山先生のほうは、何局も見た低く受ける争点を作らいない待機策です。 松田先生は4筋の位を…

大山将棋問題集20201220

後手番大山先生の手を考えます。 第1問 この17桂が甘い手でした。 A 55銀 B 86歩 C 95歩 第2問 この76角をとがめます。 A 54香打 B 65桂 C 76同角 第3問 怪しくかわします。 A 43歩 B 41玉 C 31玉 第4問 銀を打たせて後手玉の詰めろが消えました。 A 48同馬 …

大山将棋研究(1829);タテ歩棒銀(花村元司)

今日の棋譜20201220 昭和30年1月、花村元司先生と名人A級選抜勝継戦です。 花村先生の先手で相掛りです。 これはひねり飛車でしょうか。 と思ったら棒銀のようです。 34歩に36飛とするのがタテ歩取りで、実際には歩を取りません。 タテ歩棒銀と呼ばれるので…

大山将棋問題集20201219

先手番塚田先生の手を考えます。 第1問 さばきをねらわれましたが、自然な手を読んでいきます。 A 44歩 B 44角 C 35同歩 第2問 後手からの35飛~37歩成をどうしますか。 A 22歩 B 47金 C 57銀左 第3問 37歩成をねらわれています。 A 38歩 B 27飛 C 79角 第4…

大山将棋研究(1828);三間飛車に45歩急戦(塚田正夫)

今日の棋譜20201219 昭和30年1月、塚田正夫先生と名人九段五番勝負第5局です。 大山先生の振り飛車のようです。 大野流三間飛車になりました。 塚田先生は9筋の位を取ります。 ならば持久戦、当時ならば玉頭位取りが自然かと思うのですが、急戦です。この時…

大山将棋問題集20201218

先手番大山先生の手を考えます。 第1問 まだ形勢は何とも言えませんが、総矢倉の形を生かすために。 A 37角 B 65歩 C 76歩 第2問 角を交換するかどうか。 A 64角 B 65歩 C 46銀 第3問 後手玉を寄せる手順です。まぎれの少ないものを選びます。 A 23香 B 13香…

大山将棋研究(1827);相矢倉(塚田正夫)

今日の棋譜20201218 昭和30年1月、塚田正夫先生と名人九段五番勝負第4局です。 大山先生の先手で矢倉です。 雀刺しを採用します。現代の目で見ると、後手は棒銀に出て十分でしょう。 塚田先生は銀を引いて受けます。 早繰り銀で攻めようというのですが、壁銀…