名将会ブログ

名将会(旧名南将棋大会)のブログです。名古屋で将棋大会を開いています。

2016-01-01から1ヶ月間の記事一覧

大山将棋研究(51);穴熊に持久戦からの仕掛け

昭和47年8月、二上先生との第11期十段戦です。 大山先生は四間飛車穴熊。 二上先生は持久戦で、位が取れませんでした。これはやや作戦負けです。33角から22玉の前に35歩でしょう。あるいは74歩から攻める指し方もあります。 二上先生は持久戦のつもりが、位…

20160131今日の一手<その260>; 位で押さえる

20160131今日の一手 12月13日の名南将棋大会からAさんとNさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。 昨日の一手の回答 ☆ 形勢判断をします。 駒の損得はありません。 玉の堅さは後手のほうが堅いです。 先手の攻め駒は86飛と持ち駒角で2枚。 後…

第157回名南将棋大会(壱) 結果速報

今日は第157回名南将棋大会(壱)を開催しました。結果速報です。 A級優勝 青木一さん B級優勝 森七郎さん C級優勝 荒島栄一さん 優勝おめでとうございます。 参加された皆さま、ありがとうございました。

大山将棋研究(50);64金戦法

昭和47年8月、松田茂行先生との棋聖戦です。 松田先生といえばツノ銀中飛車という知識はあるのですが、棋譜は並べたことはありません。ムチャ茂というあだ名でしたから豪快な気風だったのでしょうか。 大山先生は64金戦法です。(普通は46金戦法、金立ち戦法…

20160130今日の一手<その259>; 手筋の歩

20160130今日の一手<その258> 12月13日の名南将棋大会からAさんとIさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。 昨日の一手の回答 ☆ 形勢判断をします。 先手の1歩得ですが、後手も歩を持っているので損得なしとします。 玉の堅さは同程度。 先…

大山将棋研究(49);向い飛車に鳥刺し

昭和47年8月、内藤先生と第13期王位戦第3局です。ここまで1勝1敗です。 内藤先生の早い26歩から25歩でしたから大山先生は向い飛車。これに鳥刺しです。関西特有の戦法ですが時々指されます。アマチュアでは今のほうが流行しているかも。 大山先生は手堅く受…

20160129今日の一手<その258>; 4枚の攻めは切れない

20160129今日の一手 12月13日の名南将棋大会からAさんとIさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。 昨日の一手の回答 ☆ 形勢判断をします。 歩と金の交換で、持ち歩もありますから先手の駒得です。 玉の堅さは同程度。 先手の攻め駒は68飛97角5…

大山将棋研究(48);四間飛車穴熊に46右銀急戦

昭和47年8月、関根茂先生との第5回連盟杯争奪戦です。連盟杯争奪戦後に天王戦になって、今は棋王戦です。 関根金次郎名人も関根茂先生も関根紀代子先生も将棋を見たことがないです。どこかで見かけているのかもしれませんが記憶には残っていません。若い方に…

20160128今日の一手<その257>; 振り飛車穴熊のさばき

20160128今日の一手 12月13日の名南将棋大会からNさんとNさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。 昨日の一手の回答 ☆ 形勢判断をします。 駒の損得はありません。 玉の堅さは先手のほうがかなり堅いです。 先手の攻め駒は46桂と持ち駒銀で2枚…

大山将棋研究(47);石田流に位取り

昭和47年8月、内藤先生との第13期王位戦第2局です。 先手後手は逆になりましたが、内藤先生の石田流に大山先生の位取りです。位を取るなら65の位が一番働きがあります。美濃囲いの進展を阻み、角の働きがよいです。 前局は36歩に38飛でうまくいきませんでし…

20160127今日の一手<その256>; 手順の妙

20160127今日の一手 12月13日の名南将棋大会から、MさんとMさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。 昨日の一手の回答 ☆ 形勢判断をします。 駒の損得はありません。 玉の堅さは少し後手が堅いのでしょうが、あまり違いません。 先手の攻め駒…

大山将棋研究(46);ダイレクト向い飛車のプロトタイプ(2)

昭和47年7月、内藤先生との第11期十段戦です。十段リーグは2回当たります。内藤先生との対局が続きますね。 またダイレクト向い飛車のプロトタイプです。先手の内藤先生から角を換えているので意味は違うのですが、42飛ではなく22飛とすぐに指しているのです…

20160126今日の一手<その255>; 踏み込む

20160126今日の一手 12月13日の名南将棋大会からYさんとMさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。 昨日の一手の回答 先手の1歩損です。持ち歩がないので後手のポイントです。 玉の堅さは同程度。 先手の攻め駒は77桂45銀で2枚。76飛はすぐに働…

大山将棋研究(45);石田流に位取り

昭和47年7月、内藤先生との第13期王位戦第1局です。12期までは大山先生が連覇していて、ここでタイトルを失うことに。 内藤先生が石田流を目指し、大山先生は位取り。どちらが振るか決めたらまあこうなります。 74歩の交換に72飛の反発。これは手筋ではあり…

20160125今日の一手<その254>; 相手の指したい手を阻止する

20160125今日の一手 11月29日の名南将棋大会からMさんとMさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。 昨日の一手の回答 ☆ 形勢判断をします。 銀香と桂の交換で、と金と馬を作り合っています。先手が駒損です。 玉の堅さは先手のほうが堅いです。…

表彰規定の変更

概要のところで書いていた表彰規定を本日から一部変更します。 表彰は各クラスで優勝4000~6000円(クラス人数で増えます、複数の場合は山分け)、 優勝ではない3勝1敗は1000円分割引券 2勝2敗は500円分割引券 1勝3敗は次回のみ自己申告で100円割引 4連敗は次…

第157回名南将棋大会(弐) 結果速報

今日は第157回名南将棋大会(弐)を行いました。結果速報です。 D級優勝 斎田賢治さん E級優勝 松原肇さん F級優勝 大石泰志さん 伊藤巧さん G級優勝 鈴木義照さん 優勝おめでとうございます。 参加いただいた皆様ありがとうございました。

大山将棋研究(44);ダイレクト向い飛車のプロトタイプ

昭和47年7月、内藤先生との第20回王座戦です。 内藤先生が手損で角を換えるのは、大山先生の振り飛車を避ける意味ですが ダイレクト向い飛車です。現代のダイレクト向い飛車は後手から角を換えるので比べれば2手得です。ここで65角には74角43角成52金右のと…

20160124今日の一手<その253>; 角筋で攻める

20160124今日の一手 11月29日の名南将棋大会からTさんとMさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。 昨日の一手の回答 ☆ 形勢判断をします。 先手の1歩損ですが、持ち歩があるので考慮せず、損得なしとします。 玉の堅さは先手のほうが少し堅い…

大山将棋研究(43);穴熊に右46銀急戦

昭和47年7月、桐山先生との第11期十段戦です。桐山先生は六段ですからまだ20代のころ。十段リーグ入りしたのはさすがです。 桐山先生は玉頭位取りのつもりだったのでしょう。多分このころ流行していました。位取り対策の意味もあって振り飛車穴熊も流行り始…

20160123今日の一手<その252>; 堂々と受ける

20160123今日の一手 11月29日の名南将棋大会からIさんとHさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。 昨日の一手の回答 ☆ 形勢判断をします。 駒の損得はありませんが、先手だけ馬を作っているので少し得です。 玉の堅さは後手のほうがかなり堅い…

大山将棋研究(42);穴熊に引き角棒銀

昭和47年6月、米長先生との第11期十段戦です。十段リーグは6人で先手後手2局ずつですから10局指します。 大山先生は四間飛車穴熊。その前の米長先生の36歩は急戦を見せたものですが、66歩はなにか思いついたのでしょう。 左側は位取りのように見えたのですが…

20160122今日の一手<その251>; 駒損を避ける

20160122今日の一手 11月29日の名南将棋大会からMさんとMさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。 昨日の一手の回答 ☆ 形勢判断をします。 金歩と飛の交換で、馬を作られています。損得なしに近いです。 玉の堅さは後手のほうが少し堅いようで…

大山将棋研究(41);引き角棒銀

昭和47年6月、花村先生との第20回王座戦です。 花村先生の玉頭位取りを拒否。 引き角棒銀になりました。でも46銀はあまり見ませんね。57銀からなのでここでは仕方ないのですが、37銀から35歩や26銀としていくほうが普通です。 銀を追い返されて2手損です。で…

20160121今日の一手<その250>; 駒得を欲張らない

20160121今日の一手 11月29日の名南将棋大会からMさんとAさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。 昨日の一手の回答 ☆ 形勢判断をします。 金と銀の交換で、小さな差ですがやや先手が損です。 玉の堅さは先手のほうが堅いです。 先手の攻め駒…

大山将棋研究(40); 石田本組に角交換

昭和47年5月、中原先生との第31期名人戦第6局です。 前に第7局をやりましたが、この2局は中原先生が振り飛車。来年もまた挑戦できるから振り飛車を勉強しようという話がありました。順位戦は全勝ですし、タイトルも持っていればそういう自信があるのでしょう…

20160120今日の一手<その249>; 穴熊に飛交換でもよい時

20160120今日の一手 11月29日の名南将棋大会からAさんとOさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。 昨日の一手の回答 ☆ 形勢判断をします。 歩と桂馬の交換で と金を作られています。歩をカウントしないで、桂馬と と金の交換というべきでしょ…

大山将棋研究(39); 中飛車穴熊に加藤流急戦

昭和47年5月、加藤一二三先生との第11期十段戦です。名人戦の裏で十段リーグもあるとは忙しい日程ですね。 大山先生の中飛車は普通ですが、穴熊も一時期はありました。 加藤先生の袖飛車急戦も定番ですが、穴熊にどれだけ効果があるか。39金までぴったり間に…

20160119今日の一手<その248>; 先に受ける

20160119今日の一手 11月29日の名南将棋大会からAさんとOさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。 昨日の一手の回答 ☆ 形勢判断をします。 先手の1歩得ですが、後手も持ち歩があるのでカウントせず、損得なしとします。 玉の堅さは後手のほう…

大山将棋研究(38); 棒銀から飛車交換

昭和47年5月、中原先生との第31期名人戦第5局です。 大山先生の先手三間飛車に、64歩を先についてどうなるかと思いましたが、結局中原先生の棒銀に。 大山先生はおとなしい対策です。 大山先生は47に金を上がったので、56金と出ていく作戦。途中55歩同角とし…