名将会ブログ

名将会(旧名南将棋大会)のブログです。名古屋で将棋大会を開いています。

2016-08-01から1ヶ月間の記事一覧

大山将棋研究(263); 中飛車に65歩急戦

昭和50年12月、板谷進先生と第25期王将戦です。 大山先生の中飛車に板谷先生は袖飛車、加藤一二三先生の急戦を狙っていたのでしょうか。 大山先生は金を上がったので飛車を戻し 47金に65歩。後手は2手損、先手は金の動きで1手損という計算で、94歩が必要ない…

大山将棋研究(262); 四間飛車に棒銀

昭和50年12月、中原誠先生と第14期十段戦第3局です。 大山先生の四間飛車に中原先生は棒銀です。 大山先生はいつもの78金で、中原先生は袖飛車を避ける意味もあって44歩と止めます。 しばらく駒組みで、27銀を見て75歩から戦いが始まります。 8筋は金で受け…

20160830今日の一手<その379> ; 形勢判断で方針を決める

20160830今日の一手 8月13日の名南将棋大会から、OさんとJさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。 一昨日の一手の回答 ☆ 形勢判断をします。 先手だけ竜を作っているので少し駒得です。 玉の堅さは難しいところで、5筋と3筋で歩がぶつかって…

大山将棋研究(261); 石田流穴熊に位取り

昭和50年12月、大内延介先生と第8回連盟杯争奪戦決勝です。 大内先生の三間飛車になり(大内先生の対振り飛車の記憶がないのですが、相振りもありました?) 大山先生は持久戦ですね。大内先生は位取り対策もあって穴熊に。 大山先生は4筋の位を取ります。角…

大山将棋研究(260); 四間飛車に中央位取り

昭和50年12月、桐山清澄先生と第25期王将戦です。 桐山先生のほうが四間飛車、大山先生は玉頭位取りです。 5筋の交換に備えて一回62飛と受けるのはちょっと悔しいのですが必要な手です。 56金と中央を厚くするのは有力な対策です。 桐山先生はそこから石田流…

20160828今日の一手<その378> ; 飛車が向かい合っているとき

20160828今日の一手 8月6日の名南将棋大会から、MさんとKさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。 一昨日の一手の回答 少し前から。 後手は美濃囲いに入ったので仕掛けます。でも76歩で困っていました。33角も必要です。あるいは52飛のままな…

大山将棋研究(259); 三間飛車に中央位取り

昭和50年11月、中原誠先生と第2回名将戦決勝第2局です。 大山先生の先手三間飛車に中原先生は中央位取りです。三間飛車は56歩と突けるので中央位取りは拒否できるのですが、大山先生はすぐに受けないことも多いですね。 中原先生は急戦なのですが あまりうま…

大山将棋研究(258); 三間飛車に玉頭位取り

昭和50年11月、内藤国雄先生と第8回連盟杯争奪戦です。 内藤先生が三間飛車に振り 大山先生は4筋から3筋の位取り。 石田流が確定して引き角にしました。 64銀を防ぐ65歩をみて銀を引きます。不思議な指し方ですね。 7筋の歩交換には73銀で対抗し、内藤先生は…

20160826今日の一手<その377> ; 持ち歩が多いと技をかけやすい

20160826今日の一手 8月6日の名南将棋大会から、MさんとOさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。 一昨日の一手の回答 少し前から。 先手が2筋の歩を切っているのが珍しいですが、升田式石田流のような戦型です。32金と上がれば升田式。ここで…

大山将棋研究(257); 四間飛車に中央位取り

昭和50年11月、桜井昇先生と第1期棋王戦です。 大山先生の四間飛車に桜井先生は中央位取りです。 66歩が少し早く、54歩とぶつかって 結局大山先生のほうから取ることになりました。 ここから中盤です。66銀の形が現時点では角筋を止めているだけなので仕掛け…

大山将棋研究(256); 中飛車に45歩急戦

昭和50年11月、中原誠先生と第2回名将戦決勝第1局です。 大山先生の中飛車に中原先生は45歩の急戦、これは大山先生が誘ったということですね。 32金も指されましたが、55歩もあり、同角に54飛というのを見たことがあります。中原先生は24歩から55歩。 やや収…

20160824今日の一手<その376> ; 薄い玉ゆえの苦労

20160824今日の一手 8月6日の名南将棋大会から、NさんとHさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。 一昨日の一手の回答 ☆ 形勢判断をします。 先手の1歩得です。後手に持ち歩がないのでカウントします。 先手の56の銀は守りの駒に入れないので…

大山将棋研究(255); 四間飛車に中央位取り

昭和50年11月、中原誠先生と第14期十段戦第2局です。 大山先生の四間飛車に中原先生は中央位取りです。 6筋の歩を交換すれば居飛車が指しやすく でも居飛車がなぜ46歩とするかわからなかったのです。今は突く将棋は見ないですから。 47銀と引いて36歩を突く…

大山将棋研究(254); 位取り三間飛車に左美濃

昭和50年11月、中原誠先生と第14期十段戦第1局です。 大山先生の先手三間飛車で、石田流を狙ったのでしょうけれど結局位取りの三間飛車に。 左銀が76なので中央が薄くなり、カバーするために48銀の早囲いです。 中原先生は陣形整備。大山先生は中飛車にして…

20160822今日の一手<その375> ; 棒銀のさばき

20160822今日の一手 8月6日の名南将棋大会から、IさんとOさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。 一昨日の一手の回答 定跡のおさらいから。 四間飛車に棒銀の定跡です。今では42金が優秀ということになって、この形は見かけなくなりましたが…

大山将棋研究(253); 四間飛車に玉頭位取り

昭和50年11月、有吉道夫先生と第25期王将戦です。 大山先生の四間飛車に有吉先生は玉頭位取りです。 大山先生は7筋の歩を交換。位が消えるとまずいので有吉先生がどう指すか。 右銀を繰り出します。金銀の交換は歓迎です。 落ち着いてきたみたいです。 ひと…

大山将棋研究(252); 三間飛車に左美濃

昭和50年10月、米長邦雄先生と第25期王将戦です。 大山先生の先手三間飛車に米長先生は左美濃です。米長の将棋〈2〉居飛車対振飛車〈下〉 (MYCOM将棋文庫DX)によく出てきます。 米長先生は75歩を目標に動きます。 でもちょっと無理をしている感じです。大山…

20160820今日の一手<その374> ; 角頭歩の対策

20160820今日の一手 8月6日の名南将棋大会から、KさんとOさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。 一昨日の一手の回答 角頭歩がテーマでした。先手番から。 これは米長先生の角頭歩戦法という本、あるいは米長の将棋6に載っています。 84歩に…

大山将棋研究(251); 四間飛車に玉頭位取り

昭和50年10月、内藤国男先生と第2回名将戦です。 大山先生の四間飛車に内藤先生は玉頭位取りです。あまり棋風と会っていない感じがしますが。 72飛の含みがあるので、3筋から動くのが定番です。 ここで34歩同飛74銀が気になるのですが。74同歩ではなく34歩が…

大山将棋研究(250); 石田流穴熊に玉頭位取り

昭和50年10月、塚田正夫先生と第8回連盟杯争奪戦です。 塚田先生も晩年は振り飛車を指すのですね。 石田流と位取りになりました。 塚田先生は銀冠、大山先生は玉頭位取りに。 さらに塚田先生は穴熊にするのですが、その前に石田流を完成すべきだったのでしょ…

20160818今日の一手<その373> ; 筋違い角は攻めること

20160818今日の一手 今回は次の一手を考えるのではないのですが、アマレン会員誌の「武田俊平の定跡研究」に角頭歩(かくとうふ)が出ていたので、検討したいと思います。 先手番で86歩と角の頭の歩を突きます。 後手番で26歩に24歩と突くほうが驚きますね。…

大山将棋研究(249); 四間飛車に中央位取り

昭和50年10月、二上達也先生と第25回NHK杯です。 大山先生の四間飛車に二上先生は中央位取りです。 持久戦のほうですね。 44角が安定すれば2筋を攻められて振り飛車が思わしくないです。大山先生は中央から反撃しますが 銀をぶつけるのはあまり得でもないで…

大山将棋研究(248); 三間飛車に玉頭位取り

昭和50年10月、米長邦雄先生と第30期A級順位戦です。 大山先生の先手三間飛車に米長先生は急戦と思わせて銀を上がりました。引き角かと思えば 57銀を見て位を取ります。意地を張り合っている感じです。35歩は取られそう。 米長先生は引き角にして 当然角交換…

20160816今日の一手<その372> ; 正しい方針を決める

20160816今日の一手 7月の社団戦から、私の将棋です。形勢判断と次の一手を考えてください。 一昨日の一手の回答 ☆ 形勢判断をします。 先手の桂得です。 後手玉はしっかりまとまっていますが、先手玉は上に広いです。82飛の利きを入れれば後手玉のほうが堅…

大山将棋研究(247); 四間飛車に中央位取り

昭和50年10月、二上達也先生と第14期十段戦です。 大山先生の四間飛車に二上先生は中央位取りです。 持久戦のほうが流行っているみたいですね。歩を打ってもらえば居飛車は文句はありません。 二上先生らしい引き角ですが、あまり良い組み合わせではないと思…

大山将棋研究(246); 四間飛車に中央位取り

昭和50年10月、芹沢博文先生と第7回早指し選手権です。 大山先生の四間飛車に芹沢先生は中央位取りです。 6筋の歩を切って居飛車のポイントです。 46歩と突くよりは銀を出るほうが石田流へのけん制になります。 85歩を狙えるので、芹沢先生が十分な駒組みで…

20160814今日の一手<その371> ; 好手の仕組み

20160814今日の一手 7月の社団戦から、私の将棋です。形勢判断と次の一手を考えてください。 一昨日の一手の回答 ☆形勢判断をします。 駒の損得はありません。 玉の堅さは同程度。 先手の攻め駒は24銀に28飛も加えてよいでしょう、2枚です。 後手の攻め駒は8…

第164回名南将棋同好会(弐)速報

今日は第164回名南将棋大会(弐)を行いました。結果速報です。 C級優勝 地下好さん 天野一雄さん D級優勝 紀平倖佑さん E級優勝 長谷川武志さん 北爪邦治さん F級優勝 山口仁子梨さん 優勝おめでとうございます。 暑い中参加いただいた皆様ありがとうござい…

大山将棋研究(245); 四間飛車に持久戦

昭和50年10月、内藤国雄先生と第14期十段戦です。 大山先生の四間飛車に内藤先生は玉頭位取りかと思ったら 39玉の形で気が変わったか、袖飛車に。右46銀にするかと思えば 78飛と備えられて方針変更でしょうか。 44歩と止めてから銀冠の組換えを見て7筋の交換…

大山将棋研究(244); 後手三間飛車に急戦

昭和50年9月、有吉道夫先生と第8回連盟杯争奪戦です。 大山先生の後手三間飛車は珍しいですね。居飛車は桂を跳ねる急戦が有力です。今の結論では72銀を保留して54歩22飛の形にして難しいということになっていますが、まだ定跡が整備される前です。 22飛に55…