また手順のおさらいから。先手が57角と待たずに25桂と跳ね
後手としては42銀、33桂、85歩もありますが後回し、45歩同銀に19角成46角
46同馬同歩59角
37角と合わせるのではなく、55歩はどうかを調べます。55同歩は54歩62銀35歩
35同歩ならば65歩26角成66角
ここからは後手の受け方に依りますが、92飛か73銀に55角12玉33歩42金寄15歩・・・25桂は取られても飛を切って強く攻めれば先手有利になります。この図の評価値は+265の先手良し。
戻って
35同歩ではなく、26角成ならば34銀
42金引は44角の味が良いので54金が優ります。解説は28飛ですが互角なので、15歩同歩52角
この図の評価値は+145、先手ペースです。
最初の55歩を取ると先手が指しやすくなるので
55歩は取らずに26角成、54歩同銀同銀同金
ここは55歩と45銀に岐れます。55歩に同金が最善とされていますが、ちょっと難しい変化があるので後手は53金を選びます。35歩として
所司先生の解説では後手不利とされているのですが、評価値は-122で後手ペース。43金寄54銀53歩43銀成同金45歩25銀
評価値は-152、少し下がっていきます。先手が攻め続けるのは大変なようです。
戻って
45銀も有力な変化ですが、53歩と受けられて
所司先生の解説では27歩同馬58飛に43銀と受けるのですが、AIに聞くと69銀
54銀同歩同飛78銀成同玉69銀
王手飛車の筋で反撃を食らってしまい、評価値は-771の後手有利になります。
難しい変化はあるものの、
ここで55歩は後手が指しやすいです。
途中の変化は調べ終わり、
45歩同銀19角成は互角~後手ペースだとわかりました。なのでこの形は指されなくなり、東大将棋矢倉道場では、第1巻の25桂の前に57角と待つ形が出版当時の主流だったというわけでした。