さて最初は46銀37桂型を、と思っていましたが、後手は阻止できるのです。
先手が46銀と出たところですが
初期のころは45歩37銀が問題にされ、先手が銀を出るタイミングを (対局や研究で) 議論されました。しばらくすると、このタイミングで出ればよいということになり、かなり後になってから、塚田泰明先生が「矢倉△4五歩反発型の謎 ~なぜ▲4六銀・3七桂型は滅んだのか?~」という本を出しました。その検証から始めましょう。
45歩37銀53銀
46歩同歩同角同角同銀
このまま駒組をしても、後手はつまらないので47角もしくは69角と打ちます。塚田先生は47角を採用して、37銀55歩
55歩のところ、69角成68金引59馬67角~48銀などが従来の手順です。さて55同歩は75歩同歩44銀右
角は殺されず、堅い玉で動けるので後手は満足でしょう。この図の評価値は-56、もちろん互角ですが、研究段階で先手が受け入れてよい値ではありません。
なので
68金寄44銀右57金寄
こうなって角が殺されても指せるとしたのが、塚田先生の功績です。56角成同金同歩58歩
金歩と角の二枚替えです。先手玉は薄く、攻め駒は2対1。とっさにはどちらが良いとも言えないところでしょう。評価値は-95、後手ペースになるかどうかというところです。
解説では、48飛73桂35歩同歩46銀
1歩手に入れれば先手の駒得になります。後手に攻められる前に動いたのですが。47歩同飛36金
後手にカウンターをもらいます。55銀47金44歩42金引43銀
先手の攻めはまあまあ続きます。AIに聞くと、59飛が最善で、評価値は-158の後手ペースです。
塚田先生は28飛を選ぶのですが、言及のある32銀成同金39金が厄介です。
57歩成同歩68飛成同銀58金
79銀68銀・・・と続くのですが、AIに聞くと、ここは77玉が受けの好手でした。56歩67玉47銀51飛
この図の評価値は+165の先手ペース。42飛には25角として
攻防に働き、先手有利になっていきます。
解説の手順はともかく、途中の
この図の評価値はマイナスでした。