名将会ブログ

名将会(旧名南将棋大会)のブログです。名古屋で将棋大会を開いています。

SS2-1 三間飛車に45歩急戦(16)

また仕掛けから。

この55歩から始まって、55同歩45歩53銀46銀54銀

この54銀が後手の有力変化です。長い定跡ですので枝は後回しにして先に進めます。55同銀同銀同角43金

53金とすると35歩同歩34歩51角44歩で先手良し。まあ35歩に43金は面倒なのですが。64角や44歩もあるけど88角45歩55銀44銀

44同銀同金24歩同歩23歩

飛を逃げると22銀があるから、23同飛32銀22飛21銀成

何か筋の悪い攻めですよね。21同飛は45桂なので、23飛15桂

筋の悪い攻めが続きます。21飛45桂

ここはあり得ないようでも45同金と22角も互角です。まあ51角と引いて53桂不成52金44角

ここまでは早い段階で実戦例が知られていて、別の定跡書に出ていました。参照している東大将棋三間飛車道場が出版される前の話ですが、私も実戦で指した経験があります。ここで後手の74歩が良い手で、知らない私は54歩43銀41桂成44銀51成桂同金、32角が思わしくなくて悪くしたのでした。正しくは74歩に23歩

とされていて、84角22歩成51飛

ここはAIによると11と53金33角成のほうが良いようです。というのは32と53金33角成が定跡手順ですが63金

この図の評価値は-308の後手有利ですから。

戻って

32と53金33角成61飛42と

75歩同歩77歩

AIによると、77同馬は先手ペース。定跡では77同玉のほうで76歩88玉65桂68金上

この図の評価値は-176の後手ペース。桂を渡すと74桂が生じるので、85銀24飛47歩同銀57歩59金77銀という攻め方が良いと言います。定跡では77銀から清算して76歩。

定跡書ではだめとされている68玉が正解で、75角74桂92玉95歩は先手有利(評価値は+542)だと。それを76同玉65銀(先手で74桂を防がれた)77玉76歩78玉75角69桂

この図が難解だとされていますが、評価値は-542の後手有利。46桂57金38金24飛48金46金77銀・・・と攻めれば良いと。

 

終盤の攻防までの定跡(とされている)ですが、さすがにAIで調べるとあらが出てきます。通してみると、先手は筋悪く攻めているので、なかなか有利になりにくいのです。