名将会ブログ

名将会(旧名南将棋大会)のブログです。名古屋で将棋大会を開いています。

20171221今日の一手(その620);2つの攻め筋を受ける

20171221今日の一手

10月7日の名南将棋大会から、MさんとOさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。


一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
香と金歩4の交換で、後手に持ち歩があるので歩をカウントしませんが、先手の駒得です。
玉の堅さは先手のほうが少し堅いです。
先手の攻め駒は持ち駒角金で2枚。
後手の攻め駒は64香は数えにくく、35角と持ち駒飛桂で3枚。これに11香も加えられるかどうか。

総合すれば先手やや有利です。

☆ 大局観として

ずいぶん派手な駒の交換からひと段落したところです。少し前は先手が香損くらい(角香と飛の交換)でしたが、ここでは駒得に(飛と角金を交換した)なりました。
さて、形勢判断の3つの要素では攻め駒が足りないというところだけ後手より劣っています。だから攻め駒を増やしていけば優勢になります。
ただ後手からも攻められそうなので大丈夫かどうか。金を手持ちにしているので攻められても何とかなりそうではあるのですが、受けておくほうが堅実ではないかと思えます。玉の堅さの差は小さいですから。
攻める方に目が行くか、受ける方に目が行くか、棋風次第です。


○ 私なら26歩から考えます。

どちらかと言えば受け身の棋風ですから。69飛なら59金寄79飛成78金

金を使ってしまいますが、飛を交換してもらえばありがたいです。

75から飛を打たれると

銀取りと79飛成(飛金取り)両狙いが受からないです。ちょっと困ったようですが、36歩71角(79飛成には35歩)44角

44同角同銀79飛成に33角13玉11角成

でどうか。49竜に25桂同歩14香

で詰んでいます。もし11角成が詰めろでなければ、49の金を守って(48金寄)88飛を取らせても後手玉を寄せてしまえばよいです。

後手の方から32金と守られたら59金引

などとこちらも受けておきます。


△ 実戦では25歩と打って

これは攻めの手のような、25桂の筋を避けた受けの手のような、どっちなのでしょうね。
17角成同玉19飛

(私はこういう両取りが見えにくいのですが、26歩を最初に考えたのは危険を察知しているのです。)多分先手Mさんも見落としていたのでしょう。慌てて18金49飛成24歩

歩を取り込まなければまだ粘れたかもしれませんが、25桂で詰みです。(実戦は後手Sさんが少し後で気が付いたのですが。)

19飛には28玉と引いてみると

49飛成38角79竜78金

飛を交換しなければ千日手です。この時に25歩があるので後手から25桂を打たれる筋がないというのが受けの役に立っています。


○ 飛打の筋を避けて何か受けておくのが手堅く、38金が普通の手で

16香同銀15歩27銀16桂18玉

という筋にも備えています。もっとも16香が怖ければ18歩と受けてしまえばよい話ですが。

75飛の方は

64銀79飛成78金69竜59香

あるいは香を打たずに68金左から千日手もあります(17角成同玉19竜26玉なら何とかなる)。後手から76桂がありますが、98飛89竜54角

は良い勝負か。

千日手を避けるなら、79飛成に55角33桂65歩

このほうがのびのびしています。


○ 48金寄と受けると

69飛(あるいは75飛)64銀79飛成87飛

78金を打つと千日手ですが、形勢が良いので飛車をかわしておきます。78竜から桂を取られてもこういう図

を目指します。

○ 59金引

ならば75飛64銀79飛成に飛を横に逃げる感じです。

こういう図。


△ 49金打とか持ち駒の金を打ってしまうと75飛

から79飛成の時に受けにくくなってしまいます。それでも64銀79飛成55角33桂65歩

ならばまあまあか、74竜の粘りを嫌とみるか。


○ 36歩は怖いのですが

角を引けば44角と合わせて攻めていけます。17角成同玉19飛にはやはり28玉で

49飛成に59金打

29金37玉39竜46玉

大山先生が指しそうな手順ですが、玉を逃げ出してしまえば結構広いです。


△ 角を追うなら46銀のほうが普通に見えます。

44角なら55角

で角を消しておきます。

やはり17角成同玉19飛28玉49飛成のほうで、38角79竜78金

これで千日手か。


○ 攻めるなら44角

これは17角成の筋に備えた攻防の手になっています。44同角同銀32金55角

香を取りながら攻めていけますから先手優勢です。

44角に33桂と合駒すると

25歩とか48金寄とかも指したいですが、35角同歩44銀32金43金

とりあえず張り付いておいて、結構うるさい攻めです。54角と足しておく感じで指します。


△ 54角だと

後手から16香同銀15歩27銀16桂

は食らうとまずいです。

16香には18歩と受けて63歩

に64銀か。


△ 結局64銀になるのなら角を打たずに64銀

とするものでしょう。16香18歩17香成同歩25桂19香45桂39香

駒得が広がったのでとにかく受けておく方針です。

やはり17角成が怖くて

17同玉19飛28玉49飛成

48金29金17玉39竜38金は大丈夫ですが、48金に79竜だとまずいので、38角79竜78金で千日手か。


△ 73歩成と捨てると

73同桂には74歩、73同銀には63角で駒得の狙いです。もっとも後手から79飛48金寄73飛成

と粘られるかもしれません。


☆ まとめ

後手からの攻めは17角成同玉19飛の筋と、75飛64銀79飛成の筋がありました。
実はどちらもそんなに怖くなかった、というのは先手有利の局面だったからですが、どちらも対応には悩まされます。

普通の対応は
17角成を受けるなら26歩。でも75飛は少し困った(けれど44角で何とかなった)。
75飛を受けるなら64銀。だけど17角成で千日手か。

結局は49金が浮いているのがいけないわけで、38金、48金寄、59金引、どれも両方を受けている手で、その後もまだわかりやすかったです。

他には44角が攻防で、両方の筋を受けていました。これが見つかればすっきりしています。

36歩と突いて角を切ってこい、なんていう強い受けもありました。