名将会ブログ

名将会(旧名南将棋大会)のブログです。名古屋で将棋大会を開いています。

20170817今日の一手(その556);B面攻撃

20170817今日の一手

7月8日の名南将棋大会から、IさんとTさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。


一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
角と金歩の交換で、歩をカウントしないので先手の駒損です。
玉の堅さは先手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は86飛と持ち駒金銀で3枚。
後手の攻め駒は24飛と持ち駒角銀銀で4枚。十分です。

総合すれば互角です。

☆ 大局観として
振り飛車で、角銀交換ながら攻勢を取り、61に銀を割り打って1枚金を剥がしたところ。玉の堅さが大きく上回っていますが、持ち駒を多く渡してしまいました。
こういう相手の守り駒を持ち駒にさせる攻め、金銀を金銀ではがす攻めですが、相手の持ち駒の価値が高いかどうかというのが判断のポイントです。渡した駒で攻められたら悪いですし、盤上に守り駒が無くなって相手玉が薄くなったことを利用できれば良いです。
この場合は後手玉が薄すぎて、後手からは駒を渡しにくい(先手の攻め駒が増える)ので得をしていると思います。
また後手玉のまわりに金銀を打って守られないうちに攻撃続行できれば有利になるのですが。

駒損ですし、ゆっくりしないで攻める手を探しましょう。


○ 9筋から順にみていきます。95歩の突き捨ては

攻めの幅が広がります。突き捨ては得になることが多いでしょう。理想的には95同歩93歩同香85桂94香74歩

74同歩73歩同桂93金

71玉73桂成同金82銀

で金を取って飛を成れば勝ちです。

うまくいきすぎました。後手はどこかで84銀

と打って守ります。これで継続がなかなか難しいのです。

少し工夫しましょう。92歩から連打して

92同香93歩同香85桂94香74歩

74同歩に95香同香73歩

73同桂93金71玉73桂成同金82銀

とすればよいですね。
後手はこうならないようにどこかで変化を考えるわけですが、先手が十分指せていると思います。


△ 84歩は

84同歩に83歩同金63銀71銀

で62金と絡んでいく感じです。

また、83歩に同玉

というのもあります。2歩あれば85歩同歩84歩で終わりなんですが、歩切れですからこれだけでは難しいです。


△ 実戦は74歩で、75銀と打たれました。

74同歩には85桂で73歩を狙ってまあまあでした。以下は73歩成同金88飛84歩(85桂を避けた)74歩同金63銀

こういう時は83銀と埋めておくものなのですが、73金74金63金

83歩72玉を入れるか入れないか、で75金と銀を取れば先手有利でした。金のほうを取ったので83銀と埋められ、以下は後手玉が上に逃げ出されることになり、後手Mさんの勝ちに終わりました。


△ 65歩は

桂馬を使う手で、65同歩に同桂

とするのでしょう。後手の飛の横利きが通ったのが気になります。いろいろ考えられますが、77角26飛25歩46飛45銀76飛99角成

は後手を持ちたい感じです。


○ 見えにくいですが、35金23飛24銀

で飛を取れます。金銀を打って飛を取るのですから威張れた感じでもないのですが、飛をもって角取りに打ち込めそうです。これは先手有利。


△ 32金と打つこともできます。

13角33金

はまあまあ。33金の働きが弱い(攻め駒でも守り駒でもない)のですが2枚換えです。金を左に寄せていくことも考えましょう。

角を見切って62銀22金同飛

は駒の損得が無くなります。これはほとんど互角。54歩などと攻めていきます。


△他には28玉と入城する手で、13角くらいか。

35金や32金を防がれたわけですが、13角自体は働きが良くない(45桂~55角と使いたかった)わけで、ここから95歩か84歩か74歩か65歩か、攻めることを考えます。


☆ まとめ
居飛車や相振り飛車では、相手の玉を攻めるだけではあまりうまくいかないときがあります。そういう時に「攻め駒を責める」とか「B面攻撃」とか言いますが、反対側に手を探してみるのです。
間違うとひどいことになりますが、案外に有効であることも多いです。
35金や32金、後手から見ると74歩に75銀ですね。

普通に攻めるなら持ち歩が少ないということもあり、端を絡めたいです。香車を捨てて1歩得ることも選択肢に入るわけで、攻めの幅が広がります。