名将会ブログ

名将会(旧名南将棋大会)のブログです。名古屋で将棋大会を開いています。

20181013今日の一手(その768);駒得と攻め駒4枚

20181013今日の一手

6月30日の名南将棋大会から、OさんとYさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。


一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
先手の1歩損ですが持ち歩があるので損得なしと見ます。
玉の堅さはやや先手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は66飛37角で2枚。
後手の攻め駒は(先手玉に迫っているものは)ありません。

総合すれば先手もちです。

☆ 大局観として
後手の78角の打ち込みが危険な手で、89角成~88馬をねらうのは自玉を整備してからでした。ここでは先手のチャンス。攻め駒は2枚なので77桂を跳ねて使いたいのですが、そのタイミングが問題です。攻めが細いので(攻め駒が少ないので)しっかり読まねばなりません。


△ 実戦は76飛でした。

次に74歩や65桂をねらっていますね。75歩同飛74歩に73角成

73同玉には65桂が角取りになるというわけで、後手の78角が危険な位置でした。73同桂74飛89角成65桂

62金上76飛94角75飛88馬

銀を取られてかなりの損なのですが、73桂成同金65桂

と打ったのが失敗。74歩で済んだのです。金は逃げられなくて74同金同飛73歩・・・ならば角金交換だけです。ここから74銀73桂成同玉

95飛~94飛で攻め続けたのですが、攻め駒3枚で後手玉を上にかわされると寄せにくいのでした。


○ 85桂とすると

銀をどこにかわしても76飛が両取りになりますね。74歩73桂成同桂

これで駒得です。76飛89角成74飛62金寄

飛車を引いて74歩ではちょっと遅いです。

桂頭を攻めるにも1歩しかないので35歩と補充して、

89角成75歩88馬74歩64銀76飛

銀を取られても桂頭を攻めれば十分でしょう。

後手は桂頭を守るなら62桂くらい。

75歩同歩74歩同桂65飛

89角成75飛88馬85桂

で攻め続けられるかどうか。駒損なしの攻め駒4枚ですが55銀打などで止められます。

自信がなければ76飛89角成77銀

一度銀を逃げておいて、75歩同歩74歩同桂75飛をねらうのもありそうです。
どちらが良いかはわかりませんが、まあまあでしょう。


○ 65桂としても

銀を逃げられないから同じ変化です。


× 74歩は

82銀65桂62金寄76飛45角成

77銀~66銀としても継続の攻めが見えないですし、82角成同玉73銀71玉62銀成同玉73歩成51玉

この図はちょっと足りません。

最後のところ73桂不成は55馬

28角か銀を見られて勝てなさそうな感じです。


× 73角成は

73同玉76飛62玉65桂45角成73銀51玉72銀成55馬

やはり思わしくありません。

65桂を先にしても62玉

で同じことのようです。


△ あとは35歩と取っておいて

89角成85桂82銀76飛73歩同桂成

73同銀同角成同桂74歩

これは成功です。

後手としては73歩ではなく74歩

と受ける(74同飛に73歩)べきで、77銀62金寄66銀84歩73歩71玉

銀を使われても桂馬を取り切るか

銀を64にかわして

64同飛同歩同角73歩74歩62金寄

で受けるかというくらいの選択です。
どちらも先手の攻めは続く(攻め切れるというわけでもない)ので難しいです。


☆ まとめ
基本的に攻めるということは駒損を伴います。
(攻め合いならばお互い様なので対等の取引になって駒損を回避できてるかもしれません。)
一方的に攻めると駒損(少なくとも歩損)で手が続くかどうかです。互角の駒交換ならば攻めが続きやすいですし、うまくやって駒得で攻めるならば、なかば成功です。
駒損でも食いついて勝ち、というのは相手玉の守りが機能しなくなっている時なのですが、こういう見極めは難しいものです。

さて問題図では65桂と跳ねて銀を逃げられないのですから桂銀交換。こんな順があれば一番にその先を考えたいです。ただし攻め駒は3枚なので喜んでばかりいられなくて、しっかり読めないといけません。左銀を使えていないので攻めが細い(攻め駒が3枚にしかならない)というわけです。

攻めの手としては65桂か85桂のほかに74歩や76飛や73角成を考えます。1歩補充する35歩もありました。

これらを比較検討するわけですが、駒得を避けられないか、攻め駒は4枚あるか、というのを念頭に置いて考えていきましょう。この2つは攻め切るための必要条件ではないのですが、両方とも満たしていれば十分条件になっているでしょう。