名将会ブログ

名将会(旧名南将棋大会)のブログです。名古屋で将棋大会を開いています。

SS5-3 相矢倉37銀戦法(10)

分岐点までおさらいです。「加藤流」で始まって

73銀46銀

75歩同歩同角

55歩同歩58飛

64銀55銀同銀同飛

64角51飛成19角成

46角同馬同歩62銀

61竜94角72歩86歩

62竜、41銀、86同銀は後手有利でした。最後は86同歩。67角成62竜

後手は馬を逃げては寄せ合い負けでしょう。87歩同玉86飛

強烈な勝負手です。86同玉は83香 (あるいは82香) 84歩同香85歩

先手は歩を連打して受ける方がましですが、85同馬87玉86歩88玉76歩58銀87歩成

歩で攻められて先手の敗勢です。86同金86歩に31銀同玉51飛41銀で詰みません。

戻って

86同銀しかなく、76金88玉

所司先生の解説はここまで。際どく受けきって先手勝勢とされているのですが、そう簡単ではないようです。AIに聞くと87歩同金89馬同玉87金

先手玉は詰めろ。後手玉はまだ詰みません。でも58飛の受けが詰めろ逃れの詰めろ (32竜同玉52飛成・・・) になるのです。後手の分岐ですが、78金打同飛73香88金

この図の評価値は+300の先手有利。まだ受けきったというわけではありませんが、どこかで寄せ合いに出て勝てるか。

戻って

58飛には42金打が最善のようです。

ここからの攻防は最善と言われないと (言われても) 理解しにくいです。71竜52香88飛

88同金同玉85歩同銀86飛

87銀85飛56歩

56同香86銀打55飛82角

64銀65金53飛81竜

65銀同歩57香成55歩

こんな攻防で評価値は+141の先手ペース。

最初のほうの後手が86飛と切る当たりでは、AIは後手良しとみているような、難しい変化でした。とはいえ定跡としては先手ペース、一応結論は変わりません。