
先月3日の名南将棋大会からKさんとAさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
昨日の一手の回答

☆形勢判断をします。
銀と角の交換ですがと金を作られています。互角と見ておきます。
玉の堅さは後手のほうが大分堅いです。
先手の攻め駒は持ち駒角1枚。
後手の攻め駒は74飛38と 持ち駒銀で3枚。
総合すれば後手が有利です。
大局観として
33の地点で角銀交換になったのでやや盛り返したか、という局面です。玉の堅さに差がある、というか先手玉が薄いので細心の注意が必要です。抑え込みの体制ですが、破られたらぼろぼろになるので、欲張ったら失敗します。
方針としては、できれば38のと金を取ってしまうのがわかりやすいです。あるいは29と の方向に行ってもらえれば、代償は得やすいのでよくなるかもしれません。48と から使われたら負けます。
と金が無くなれば、あるいは遊ばせれば、角銀交換ですから、長引かせればだんだん有利になってきます。
×実戦は34歩でした。

これは欲張った手。引いてもらえれば抑え込みやすいのですが。
44銀同金35銀

困りました。大駒を交換できません。
56飛44銀33歩成に48と

以下は43銀62金寄34と45銀26飛46歩

2枚目のと金を作られては受けが利きません。45銀を防いでおけばまだ粘れたのですが。
× 34歩よりは22歩成のほうがいいのですが

44銀同金35銀56飛44銀の時に36飛とまわれます。

34の歩がないので飛車が成れます。でも48と31飛成46歩で

これも攻め合い負け。
× 少しひねって35歩は

44銀は消したのですが、47歩同飛76飛66歩29と

桂香を拾われて代償がありません。
○ 36飛が自然な手です。

42銀38飛76飛

ここで32飛成26飛39竜とできるのですが

27飛成43歩成同銀11角成37歩

少し苦しいです。2筋に歩が打てないので後手の飛車を追いかけられません。
32飛成ではなく66歩と我慢して

75飛46金37歩28飛

これで耐えているでしょうか。形勢は互角ですが、落ち着いてしまえば22歩成が楽しみです。
× 65角も見えますね。三方をにらんでいます。

44銀同金35銀

56飛に44飛

44同角同銀に(55金を避けて)36飛

35歩38飛55角77桂19角成

これを互角と見てはいけません。後手玉が堅くて攻め駒もあるので後手有利です。
○ 工夫して43歩成

43同金に65角

これなら44銀からのさばきがありません。
42銀44歩54金なら

54同金同飛同角同歩43歩成

この局面、後手からうまい反撃がありません。後手玉も薄くなったので先手が指せそうです。
ということで、65角には54歩の我慢ですが

34歩42銀11角成

38角としてしまうのもあるのですが、これで29と くらいなら22歩成から攻め合い勝ちです。
☆ まとめ
問題図で形勢はまだ少し悪いのですが、33銀が浮いているのでなにかありそうな局面なのです。44銀から35銀という筋に気が付けばいいのですが、34歩に42銀の一手と思い込んでしまうと負けます。
それを避ける意味で、一番自然な36飛にたどり着けそうです。76飛に66歩で我慢するというのが気に食わなくてやめてしまうかもしれませんが、角銀交換なら我慢してもいいのです。
「両取り見えない病」の私は気が付かなさそうですが、43歩成から65角はありますね。43歩成と捨てないと危険です。やはり44銀があるので。
どの変化も38と がどうなるかが急所でした。後手もこの と金があるので角銀交換に甘んじたのです。それを中心に、後手玉が堅いからうっちゃりを食わないように注意することです。形勢がよくないときは欲張った手を指さないというのも心得ておいた方が良いでしょう。思わぬ見落としがあるものです。