升田将棋研究
今日の棋譜20230316 1955年8月、花村元司先生と王将戦です。 後手の花村先生のうそ矢倉かと思ったら、53銀は大野流で 三間飛車です。まだまだ振り飛車はマイナーな時代です。振り飛車ブームは、升田大山が指すようになってからのことです。 升田先生は25歩が…
先手番升田先生の手を考えます。 第1問 形勢は思わしくないのですが、しっかり受けていきます。 A 77歩 B 85角成 C 49飛 第2問 ちょっと望みが出てきました。 A 35銀 B 47歩 C 45同銀 第3問 形勢はまだ悪いので、厳密な正解はないのですが、これが一番難しく…
今日の棋譜20230315 1955年8月、高島一岐代先生と全八段戦です。 升田先生の先手で矢倉です。 57銀53銀右の形は急戦含みで 互いに銀2枚を繰り出す相掛りになる可能性もあったのですが、高島先生は矢倉で受ける方針です。 升田先生は急戦矢倉にしたかったのか…
後手番升田先生の手を考えます。 第1問 この図は先手の失敗なのです。 A 24同銀 B 22銀 C 26歩 第2問 これで後手有利になる、というのはその先の局面を正しく評価しないといけません。 A 55銀 B 14歩 C 77角成 第3問 どの筋を攻めましょうか。 A 75銀 B 54香…
今日の棋譜20230314 1955年8月、松浦卓造先生と九段戦です。 松浦先生の先手で角換わりです。 棒銀でした。16歩が早いのが工夫なのでしょうか。 74歩(75歩同歩65角ねらい)78金73銀。後手は早繰り銀で受けるのが有力な対策です。角換わりでは棒銀>腰掛け銀>…
後手番加藤先生の手を考えます。 第1問 少し悪いのですが、若者らしい勝負を選びます。 A 42銀 B 54銀 C 39銀 第2問 寄せ合い勝ちを目指します。 A 39飛 B 86歩 C 86桂
今日の棋譜20230313 1955年8月、加藤一二三先生と早指し王位戦です。加藤先生は初めての中学生の棋士で、8月の昇段だったけれど順位戦に参加できたので、昇級して15歳高校生の五段になったところ。 升田先生の先手で角換わりです。 後手の加藤先生は33銀では…
先手番丸田先生の手を考えます。 第1問 後手陣が乱れているので、単純な攻めで良いです。 A 71角 B 53歩 C 46銀 第2問 間違えるとおかしなことになります。 A 66銀 B 43銀 C 56飛 第3問 (53玉の形で)52金を打ったのは、この手があるからです。 A 41金 B 62金…
今日の棋譜20230312 1955年8月、丸田祐三先生と王将戦です。 丸田先生の先手で相掛りです。 浮き飛車と引き飛車 新型の46歩に対して、升田先生の44歩が変わった手です。 雁木ではなくて、43金右の形で 流れ矢倉に。 居玉のまま棒銀に出たのですが、丸田先生…
先手番升田先生の手を考えます。 第1問 成立するかどうかは微妙なところですが、ここから手を作ります。 A 46銀 B 75歩 C 16角 第2問 駒得をねらいます。 A 53銀 B 71銀 C 53歩成 第3問 駒得になるのですが、どれが寄せにつながるか。 A 11飛成 B 23飛上成 C…
今日の棋譜20230311 1955年7月、荒巻三之先生と王将戦です。 升田先生の先手で角換わりを目指すのですが 荒巻先生は角を交換しなかったので、2筋の歩を切られます。 これは極限早繰り銀か。 でもなかなか75歩と攻めないので、升田先生は角を交換します。2手…
先手番高島先生の手を考えます。 第1問 馬を作られて香取りですが。 A 26銀 B 25歩 C 75歩 第2問 ちょっと落ち着いた好手です。 A 36銀 B 87銀打 C 74歩 第3問 この手は詰めろになっています。(正解は2つ) A 44銀 B 91角成 C 42と 第4問 即詰みです。
今日の棋譜20230310 1955年6月、高島一岐代先生と王座戦です。 高島先生の先手で矢倉です。 5筋を突き合って 升田先生のお株を奪う雀刺しに。 升田先生の受け方は、22銀と64歩の組み合わせです。高島先生はそれでも15歩同歩同香と攻めることもできたかもしれ…
後手番升田先生の手を考えます。 第1問 香取りをどう返しましょうか。 A 96同香 B 97歩 C 75歩 第2問 後手有利なので良い手が多いですが、これが一番安全ということになるのでしょう。 A 49銀 B 73桂 C 76歩 第3問 即詰みです。
先手番升田先生の手を考えます。 第1問 ここで戦って先手ペースだとは思いませんでした。 A 66歩 B 35歩 C 37桂 第2問 どこを攻めましょうか。 A 15歩 B 35歩 C 97桂 第3問 即詰みです。
今日の棋譜20230308 1955年5月、松浦卓造先生と全八段戦です。升田先生は半年ほどの休養明け。 升田先生の先手で矢倉です。 松浦先生は33銀と上がらなかったので 急戦矢倉です。現在よく見る形ではないでしょうか。47銀に75歩同歩65桂と仕掛けて戦えるのです…
後手番松田先生の手を考えます。 第1問 今の時代のような攻め方です。 A 75歩 B 65銀 C 65桂 第2問 攻め駒を増やします。 A 95歩 B 74金 C 77歩成 第3問 即詰みです。
今日の棋譜20230307 1954年11月、松田茂役先生と九段戦挑戦者決定戦第2局です。王座戦決勝を病気療養で不戦敗にして、1か月ぶりの対局です。 升田先生の先手で角換わりです。 腰掛け銀に進みますが、48金を選んだのは、後手の73桂と跳ねない待機策に48金~29…
後手番升田先生の手を考えます。 第1問 何事もなければ先手良しになるところですが。 A 38馬 B 65桂 C 45歩 第2問 小技を繰り出していきます。 A 37馬 B 57歩 C 86歩 第3問 また小技です。 A 58歩成 B 77歩 C 36馬
今日の棋譜20230303 1954年10月、大山康晴先生と王座戦決勝三番勝負第2局です。 大山先生の先手で矢倉です。 46歩64歩の対抗、先後同型で進みますが 56歩54銀でわかれました。 大山先生は中飛車から5筋の位を取ります。矢倉中飛車というジャンルがあって、急…
後手番升田先生の手を考えます。 第1問 ここからの3手が現代的で、後手の作戦勝ちになります。 A 74銀 B 73桂 C 52銀 第2問 感触の良い手で、後手優勢に近づきます。 A 77同桂成 B 75歩 C 55歩 第3問 これで後手優勢に。 A 64桂 B 66歩 C 65銀
今日の棋譜20230305 1954年10月、灘蓮照先生と王将戦です。 升田先生の先手で矢倉です。 64歩と56歩の対抗で 灘先生は袖飛車に。これが得意戦法だったのですが、私が子供のころの新聞観戦記に、かなり後に大流行した64銀73桂72飛の形(先手か後手はわからず)…
後手番大山先生の手を考えます。 第1問 動いて後手有利になります。 A 52銀 B 64歩 C 55歩 第2問 何か手がありそうな局面です。 A 37銀 B 66角 C 69銀
今日の棋譜20230304 1954年10月、大山康晴先生と王座戦決勝三番勝負の第1局です。 升田先生の先手で矢倉です。 46歩と54歩の対抗ですが 47銀と63銀の同じような形を経由して 升田先生は4筋の位を取りました。44歩には37桂がぴったりなので、先手の作戦勝ちで…
先手番花村先生の手を考えます。 第1問 受けるか攻めるか。 A 98歩 B 15歩 C 65歩 第2問 逆転への布石です。 A 65香 B 52銀 C 27香 第3問 平凡な好手です。 A 39玉 B 37玉 C 29香 第4問 後手玉は詰みませんが。 A 29香 B 37銀 C 37角
今日の棋譜20230303 1954年10月、花村元司先生と王将戦です。 花村先生の先手で相掛り ではなくてタテ歩取りです。今では全く見なくなりましたが、理由は知りません。 76歩を突いて、後手が8筋の歩を交換しなかったので、77角から居飛車に戻すのもあったので…
後手番升田先生の手を考えます。 第1問 先手にうまく攻められています。少し悪いので指し手は限られています。 A 53同銀 B 71金 C 33金 第2問 これは勝負手です。先手は応対を間違えます。 A 34角 B 66桂 C 27角 第3問 形勢はほぼ互角です。どう受けますか? …
今日の棋譜20200302 1954年10月、小堀清一先生と早指し王位戦(第1期として始まった)です。 後手の升田先生は矢倉のような振り飛車のような。先手の小堀先生は46歩が早いです。ねらいはわかりますね。 升田先生は53銀型、大野流の 四間飛車です。升田先生はた…
先手番小堀先生の手を考えます。 第1問 先手が自信を持っている場合はこの仕掛けです。 A 35歩 B 45銀 C 24歩 第2問 読んでみれば、うまくいきそうだというのがわかります。 A 33銀 B 14歩 C 22角成 第3問 先手の攻めが成功しているので、平凡な手で良いです…
今日の棋譜20230301 1954年10月、小堀清一先生と共同杯です。 小堀先生の先手で相掛りです。 互いに浮き飛車で 相腰掛け銀に。小堀先生は序盤の研究家です。特に腰掛け銀が好きで、升田先生の本にも書いてありました。 相掛りの相腰掛け銀は、ガッチャン銀と…