名将会ブログ

名将会(旧名南将棋大会)のブログです。名古屋で将棋大会を開いています。

20191005今日の一手(その928);金銀をはがす

20191005今日の一手

 

9月15日の名南将棋大会から、SさんとKさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。

 

 

一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。

銀と角歩の交換で先手が少し駒得です。

玉の堅さは先手のほうが少し堅いです。

(相手玉の囲いに向かっているものだけを数えて)先手の攻め駒は持ち駒角銀桂で3枚。

後手の攻め駒は57銀と持ち駒銀桂で3枚。61飛も使えそうです。

 

総合すれば先手が指しやすいです。

 

☆ 大局観として

後手の32金が遊んでいるので先手有利と言いたいところですが、先手の飛角の働きがよくありません。39飛の守備力はあまりなく、88角も壁になっているとみることができます。

銀を打ちこまれて金をはがされそうですから、先手玉が堅いというのもつかの間のことでしょう。

先手よしとも言い切れないです。寄せ合いに出るか、受けておくべきかの分かれ目です。

勝つためには好手が欲しいのです。うまい寄せか、先手玉をしっかり固めるか、攻防の手か。

 

☆ 簡単なまとめ

64桂が攻防で、どうやらほかの手ではまずいようです。 

61飛の利きを止め、72金をはがせば後手の攻めが制限されます。

 

 

○ 実戦は64桂です。

61飛の利きを止める攻めの手ですから攻防です。68銀成同金73金51歩成

51同飛は62角か銀か、飛金取りが厳しいですから、あっさり先手有利になっています。63飛54銀67歩同金64金63銀成同金61と

2枚換えで受けられても、と金を使えば攻め駒4枚ですから簡単な寄せです。

 

後手としては72金を逃げる余裕はありません。66歩

72桂成同玉57金寄同歩成同金67金

67同金同歩成同玉65飛66歩55桂77玉

これは結構難しい攻防です。86玉~97玉とかわしていって先手がわずかに有利か。

 

72桂成同玉を決めずに57金寄だと

57同歩成同金48銀は気になりますが

66角39銀不成72桂成同玉54角63金51歩成

飛を取らせても先手玉はまだ寄らないので先手の寄せ合い勝ちです。

 

後手としては48銀では負けなので67銀

あるいは67金かというのが実は難しいのですが、67同金同歩成同玉55桂77玉62金

51銀として銀を渡すと66金のとん死筋ができてしまいます。先の67銀が67金ならばその筋がなく、逆に先手が金を持っているので63銀同金72金92玉61金で勝ち筋、という難しい変化です。

この図は銀を渡せないので56銀と受けたい、でも57金があるので59飛63歩56銀か。というこれまた難しい形勢です。

 

 

× 64角の王手は

王手で65飛を防げば攻防になります。しかし64同飛と切られ、64同歩68銀成同金57銀

69金77歩79角55角

67歩成同玉66銀成が厳しく、後手有利です。

 

 

× 54角も攻防ですが63銀

44角も54銀で負けでしょう。(先に44角同歩54角とかで32金を目標にするような手は寄せ合い負けになります。)63同角成同金も攻めにくいです。

 

 

× 66桂も攻防で

66歩を消して65飛を緩和し、74桂をねらいます。でも68銀成同金66銀

受ける手もないので74桂92玉95歩(つまり最初に66桂ではなく86桂でも同じことです。)

68銀成同玉65飛

94歩と取り込めば詰めろですが、66歩55飛94歩57歩成77玉67金86玉85金・・・と追いかけられて先手玉が端に行くと詰めろが消えてしまいます。

これくらいで勝てる筋がありません。

 

55飛を嫌って66銀の合駒は

66同飛同角57銀同角同歩成同玉65桂

これも寄せ合い負けです。

 

 

× 55角打

あるいは44角同歩55角でも同じようなものですが、55同銀同角73銀64桂

62金51銀66歩

62銀成同飛72金同飛同桂成同玉51歩成67歩成同金62金

長く進めましたが、後手の粘りがあって寄せ合い負けになりそうです。(61銀82玉52と66歩・・・まだ手は続くのですが。)

 

 

× 素直に受けるならば57同金寄

あるいは57同金上でも同じですが、57同歩成同金48銀

受けに回って駒損ではだめです。これはみなさんおわかりでしょう。

 

 

× 強い受けは56金です。

拠点の歩を取って受けきれば有利になります。68銀成同玉47銀

これが結構うるさくて、66金は54桂を打たれます。67銀のほうでしょうが、56銀成同銀55歩67銀56金

57歩を打てないから受けきりにはならないです。

 

 

△か× 66銀と打てば

受けの原則の一つは持ち駒を打つこと。66同銀成同角55銀打

77角66歩同金同銀同角65飛67歩57銀

攻める方は受けの駒をはがしていきます。ほぼ駒損なしに先手玉のまわりの金銀が減っていくのでは受けとして失敗です。

 

 

△か× 77銀とか

79銀とか69銀とかも同じですが、68銀成同銀55桂56金67歩

銀をかわすのは打ち込まれるだけです。55金68歩成同玉55銀同角73銀

守りの金銀がなくなり、55角も追われるだけですからはっきり不利です。

 

67歩を同銀でも

67同桂成同玉47銀66金64歩

64歩のあわせがうまい手で、64同歩同飛65歩54飛とされると受けが無くなります。

 

 

× 37飛とすると

飛を受けに使えますが、66歩57金寄同歩成同飛67銀同金同歩成同玉66歩

やはり裸にされて、66同角65飛77銀55桂

攻めるのは少し難しく見えますが、反撃チャンスはめぐってきません。

 

 

× 利かしとして51歩成同飛は

6筋は守りやすくなっても5筋が危ないです。

 

 

☆ まとめ

先手玉を固めようとしてもうまくいきませんでした。だから寄せ合いに活路を見出す、というのが消去法の考え方です。

銀を打ちこまれたけれど、持ち駒(攻め駒)が増えるから寄せ合いに出よう、というのが積極的というか楽観的というか。

みなさんはどちらのタイプですか?私はほぼノータイムで64桂です。楽観的なんでしょうね。受けにも働いているから選びやすいです。

後手の57銀は先手の守りの金を2→1にしようという手、先手の64桂は後手の守りの金を1→0にしようという手、はがしあいでは先手のほうが1手速いです。

 

見方を変えれば、64桂と攻めるのは、「攻めるは守るなり」です。後手玉が安全だと好きに攻められてしまいます。