20190521今日の一手

4月20日の名南将棋大会から、HさんとKさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
銀と桂(歩歩)の交換で成銀を作っていますからほぼ損得なしです。
玉の堅さは後手のほうが少し堅いです。
先手の攻め駒は28飛64成銀45桂と持ち駒角桂で5枚、十分です。
後手の攻め駒は81飛と持ち駒角銀銀で4枚。こちらも十分です。
総合すれば互角か後手もちです。
☆ 大局観として
玉の堅さの分だけ先手が指しにくいようです。後手玉を薄くするか、後手玉よりも固めてしまうか。
後手からは86飛と走るか、45銀同歩55角という筋をねらわれるのでしょう。それに備えつつ待っていても悪くはなさそうです。
金駒を持っていないので単純に玉を固めるのは難しそうです。攻めるほうを主体に考えるべきでしょう。
△ 寄せのセオリーに従って考えれば、厳しい手からです。53桂成

または63成銀と王手で攻めてみます。1枚損する攻めなので無理なようですが、53同銀同成銀同金45桂

63金や54金とは逃げづらく、52金75角53歩65桂

77桂を活用できるので攻め駒には困りません。44銀53桂左成同銀同桂成同金62銀41桂

互いに回避することもできそうなのですが、駒を打って守ってはがして・・・妥協すれば千日手かもしれません。
○ 65桂と跳ねれば

先に捨てるよりも厳しいかもしれません。62銀と受けても75角

63歩の催促に53成銀同銀上54桂

ここに桂を打てるので53の地点の利きが上回ります。
後手が受けずに86飛でも

53桂左成同銀同成銀同金同桂成

取れば王手飛車、逃げれば簡単に寄せられます。
45銀のほうが難しそうですが

53桂成同金同成銀同玉(ここまでを後回しでも良い)45歩55角

攻防に角を打たれますが、46桂が好手です。99角成54銀(あるいは72角でも良い)42玉53金33玉43銀成

清算すると64角の王手飛車です。
○ ちょっと面倒になるのですが65桂打

から入ると、62銀75角63歩

53成銀同銀上同桂左成同銀同桂成同金65桂

桂を持っていないので前の変化の54桂がありませんでしたが、後で桂を跳ねれば何とかなります。41桂53桂成72銀

ここに銀を打って63歩を取ればかなり受けにくいです。
やはり後手は45銀

として45同歩55角が有力な反撃ですが、53桂成同金同成銀46銀

ここでも桂を持っていないので46桂は打てません。銀を打つと余計に46同角同金37銀が怖いですが(33角ならば35歩、22角ならば24飛と攻められます)

75角(72角や65桂もあり比較に悩む)から合駒に65桂などが厳しく、先手優勢です。
○か△ 最初に75角だと

74歩か84銀で催促されます。74歩だとして53成銀同金

54桂は無効なので、53同角成同銀同桂成45桂42玉22歩

後手玉は狭いので、うまく28飛を使えれば寄せが見えます。
75角74歩には同成銀

と落ち着いて指しておいても良いわけで、後手としては74歩ではなく84銀だったか(清算されるならば84銀は遊んでしまう)の比較を悩むところではあります。多分どちらも先手が指しやすいです。
○ 74角と打つと

52角成と63成銀をねらえます。(85から打つと飛車を切られるかもしれません。)
86飛には52角成同玉87歩76飛65桂

63金を打つ筋で後手は53の地点を守り切れません。
62銀と受けても

52角成同玉72金

83角にも62金同玉63銀から詰めろをかけていけばよいです。
62金とかわされたら

65桂52銀73桂成

これも攻めが切れません。
45銀はやはり怖いのですが

45同歩55角に24飛が利きます。

64角には52角成同玉34飛

角金取りで返せます。
19角成のほうは

52角成同金54桂

というのがきれいな寄せ方です。
○ 他には56金として

65桂などと攻めた時に45銀同歩55角を避けておくのも良い手です。その攻め筋が見えていればの話ですが。つまり37角を打たれても29飛ではなく27飛19角成65桂

攻めは厳しいですし、このほうが先手玉が安全(77玉と逃げやすい)と見ているわけです。
○ 24飛23歩25飛

としておくのも、45銀同歩55角という筋を避けてプラスの手です。
× 22歩の利かしは

22同金とさせておけば攻めやすいですが、45銀~55角をねらわれた時に難しくなっています。45角に72角~45角成が実現すれば良いのですが、86飛87歩46銀

強く出られると怖いです。
△ 実戦は72角でした。

馬を作れば駒得をねらえるという意味合いかと思ったのですが、86飛87歩76飛63成銀

83角成か61角成としなかった(それで互角くらい)のは最初から成銀を使おうと思っていたのでしょうか。しかし72飛同成銀(ここまで実戦の手順)76歩

ならばはっきり悪かったです。
本譜は83角

の両取りですが、74歩の中合にして、72角(74同角には65銀)73歩成45角61飛

ならば先手もちでした。
74歩ではなく65桂打だったので、45銀同歩76歩

と打たれるのが余計に厳しくなってしまいました。
△ 成銀を使うならば63成銀

先に捨てて63同金72角のほうが筋というものです。金を取り返せば有利ですが、後手は74角(あるいは83角)

81角成47角成(詰めろ)65桂62金

金銀銀と飛桂の交換で駒損ですから難しいです。うまく攻め続けられるかどうか。
○ ゆっくり指すならば65成銀

成銀を引いて55角を避けておきます。86飛87歩81飛72角

馬も作り駒得を主張します。
☆ まとめ
先手の攻め駒が多く、65桂の応援も利きます。後手が備えたばかりの53の地点を攻めてみれば、かなり手が続きました。この頃の角換わりは玉を囲わないことが多く、相掛かりの感覚に近いかもしれません。
後手からの86飛は(先手の持ち歩が多いので)たいしたことがないですが、45銀同歩55角という反撃は厄介です。すぐに攻めるのも良いですが、56金とか、24飛23歩25飛というのも良い手になります。
ちょと力をためる(65桂と跳ねる、あるいは55角を避けておく)と攻撃力が増すという例でした。