昭和58年9月、米長邦雄先生と第22期十段戦です。

なんとなく手順に違和感があるのですが、大山先生の先手三間飛車に米長先生は居飛車穴熊で対抗しました。

今は真部流と呼んでいるみたいですが、この形を始めたのは大山先生でしょう。飛角銀の働きが良いのできれいに見えます。

米長先生は74歩を突かなかったので大山先生は石田流に。作戦勝ちがはっきりしてきました。

中央の戦いになると居飛穴では戦力不足が目立ちます。

角を戻して55銀を見る、手順に無駄がありません。

大山先生は垂れ歩で と金を作るのが好きなのですが、74歩として同歩44歩あるいは74同飛同飛同歩54歩、というほうが自然な感じはします。

銀交換の後で と金ができて

角交換の後は銀を打って使います。

飛車を追われても、角と交換で問題なく

桂馬は守らずに金を剥がすことにしました。

攻めが切れないように角でつないで

桂馬を取られましたが飛車を追います。

米長先生もなにか動かねばなりません。とりあえず馬取りで守り

桂を打ち

35歩。35同角成には31歩くらいか。それでも大山先生が十分すぎますが、金打はおかしな感じがします。

金を捨てて飛車を取るのは普通は良い手なのですが、穴熊相手だと得をしていないような。

どう寄せるのかと思いましたが、飛車を打って41歩に

銀を取って32銀。これで投了図です。31金から守られてまだ長いと思うのですが、よく見れば先手陣に怖いところがないからこれで良いということなのでしょう。
大山先生の快勝譜なのですが、最後の終盤の寄せ方は現代風ではない感じがします。いずれにせよ優勢に違いないですが。居飛穴に悩まされている振り飛車党なら並べておいて損はないでしょう。
米長先生は穴熊向きの棋風ではないと思います。攻める手を封じられて力が出せないままに終わってしまいました。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.31 棋譜ファイル ----
手合割:平手
先手:大山十五世名人
後手:米長邦雄王将
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 7八飛(28)
4 8五歩(84)
5 7七角(88)
6 6二銀(71)
7 6八銀(79)
8 4二玉(51)
9 4八玉(59)
10 3二玉(42)
11 3八玉(48)
12 5四歩(53)
13 5六歩(57)
14 3四歩(33)
15 6六歩(67)
16 3三角(22)
17 5七銀(68)
18 5三銀(62)
19 5八金(69)
20 2二玉(32)
21 3六歩(37)
22 4四銀(53)
23 4六歩(47)
24 4二角(33)
25 6五歩(66)
26 1二香(11)
27 4五歩(46)
28 3三銀(44)
29 4六銀(57)
30 1一玉(22)
31 2八玉(38)
32 2二銀(31)
33 3八銀(39)
34 3一金(41)
35 4七金(58)
36 5一金(61)
37 7五歩(76)
38 4一金(51)
39 5九角(77)
40 8四飛(82)
41 7六飛(78)
42 5三角(42)
43 5五歩(56)
44 4四歩(43)
45 3七桂(29)
46 3二金(41)
47 5四歩(55)
48 同 飛(84)
49 7七角(59)
50 4三金(32)
51 5五銀(46)
52 8四飛(54)
53 5二歩打
54 5四歩打
55 4四歩(45)
56 同 銀(33)
57 同 銀(55)
58 同 角(53)
59 5一歩成(52)
60 7七角成(44)
61 同 桂(89)
62 5五歩(54)
63 5二銀打
64 6七角打
65 4六飛(76)
66 4五歩打
67 同 飛(46)
68 同 角成(67)
69 同 桂(37)
70 4四飛(84)
71 4一と(51)
72 同 金(31)
73 同 銀成(52)
74 3二銀打
75 5二角打
76 4五飛(44)
77 4六歩打
78 4四飛(45)
79 6二角打
80 5四飛(44)
81 6三角成(52)
82 4一銀(32)
83 同 馬(63)
84 5二銀打
85 3二馬(41)
86 5六歩(55)
87 5八歩打
88 5五桂打
89 3七金(47)
90 3五歩(34)
91 4二金打
92 同 金(43)
93 5四馬(32)
94 3六歩(35)
95 同 金(37)
96 6七桂成(55)
97 5一飛打
98 4一歩打
99 5二飛成(51)
100 同 金(42)
101 3二銀打
102 投了
まで101手で先手の勝ち