名将会ブログ

名将会(旧名南将棋大会)のブログです。名古屋で将棋大会を開いています。

20170401今日の一手(その486);両取り逃げるべからず

20170401今日の一手

3月5日の名南将棋大会から、GさんとFさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。



一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
先手の桂得で、竜と馬を作っています。後手にも成銀がありますが、先手の駒得です。
玉の堅さは同程度。(後手は金銀3枚ですが34銀は玉から離れています。)
(相手玉に迫っているものだけ数えて)先手の攻め駒は81竜と持ち駒桂で2枚。
後手の攻め駒は持ち駒飛角で2枚。

総合すれば先手有利です。

☆ 大局観として
先手の駒得の分だけ有利なのですが、76銀と77桂が取られそうです。両方を守ることはできないし、放置すれば両方とも取られるので、「両取り逃げるべからず」が適用しにくいところです。
銀か桂かどちらかを逃げるだけでは駒得が消えていきます。単純に逃げる以上の手が必要です。


× 実戦は65桂(あるいは85桂だったのかも)と逃げて

76銀に73桂成

と使いました。成駒を作っているので少し駒得を保っています。でもここでは92銀が嫌な手ですね。それで後手が少し指しやすかったと思います。
後手は92銀を逃して、57角56馬79角成34馬

これは先手が優勢になりました。79の金は遊んでいて(攻めにも守りにも役立っていなかった)34の銀は守りの銀です。33銀と打たれて、同馬同桂21銀22玉31銀

とやったのですが、これが失敗。21銀と打つ前か(詰めろになる)31銀と打つところで、34桂があったのです。13玉42銀成同金31竜41金打

これでうまい手がありません。持ち駒の桂が銀なら22銀24玉33銀不成で寄せられたのに。


× 銀のほうを逃げてみます。85銀は77成銀91竜67角

この角が好位置で、銀取りというよりは49角成からの強襲が本当のねらいです。先手はここで65馬があり、44桂のねらい。後手から44桂と打つくらいの受けで、45歩

が攻めの筋でしょう。45同角成48香67馬44香45飛

というのは難しい戦いですが、後手のほうを持ちたいです。


× 65銀と逃げると

後で銀取りにならないですが、馬の利きが止まります。77成銀91竜57角

から46角成の味がよく、後手有利。


○ 26桂は打っておきたい手で

25銀に91竜77成銀34香

が厳しいです。後手が桂を取ったのは、ここで33桂打と合駒するためですが、同香成同金45桂

から61馬を見て寄り筋です。

33同香成を同桂なら11竜

14桂や34桂打がありますから、後手の守り方が困ります。


△ 先に91竜でも悪くはないですが

76成銀26桂に25銀打

という受けがあります。


○ 47馬と引いておいて

これで先手玉のほうが堅くなりました。76成銀に26桂25銀打(25銀と逃げられない)34桂同銀65桂

は竜と馬があるので少し駒得、玉の堅さも上回っていますから先手有利です。

47馬には92角

が気になるのですが、92同竜同香26桂

が正解。銀取りを受けにくいですし、後で55角もあります。


○ ひねると67銀があり

桂のほうを取れば58銀と逃げておきます。67同成銀に56馬が両取り。92角に

92同竜同香67馬33金56角

34の銀取りは受けにくいのです。受けられても92角成として駒得です。



☆ まとめ

26桂~34香というのは有力な寄せの筋で、舟囲いの32玉42金の形は33の地点に駒を呼ぶのが急所です。33に駒を捨てることもよく出てきますね。玉金桂どれを呼んでも隙ができます。

67銀は格好良い手で、(こういうのは読み抜けがあるとひどいことになりますが、)もとが駒得なので、銀を捨てて成銀を取り返せば十分に指せます。

47馬と玉を固める手は(ここだけに限らず)一応考えてみる価値のある手で、次に26桂と打てば得していた桂と守りの銀を交換できます。その後で桂馬だけでも逃げてしまえば駒損にならないのでした。

「両取り逃げるべからず」はいろいろ考えさせられる格言で、それでも逃げなければならないときは辛いもの。この場合は両方取られそうなので、逃げるのも仕方ないかなあ、と思うところではあります。65桂、85桂、65銀、85銀、どれもあまり価値のない手なので、やはり他の手を指したいです。