名将会ブログ

名将会(旧名南将棋大会)のブログです。名古屋で将棋大会を開いています。

20160625今日の一手<その346>; 飛車の位置を変える

20160625今日の一手

東海団体リーグから、私とYさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。




一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
金歩3と銀の交換でやや駒損ですが、終盤なのでこれくらいなら考慮しなくてよいです。
玉の堅さは、一応先手玉は金銀2枚で後手玉は1枚、でも飛車も守りに働いていますから、同じくらいとしておきます。
先手の攻め駒は45飛と持ち駒角銀銀桂で5枚。持ち歩がないので攻めにくいのですが、数は足りています。
後手の攻め駒は持ち駒金銀桂で3枚。現状は少し足りません。

総合すればやや先手よしです。

最終盤なので、何手で詰めろになるかを計算するほうが確実です。
51角~44飛なら詰めろで、現状は3手すきです。
先手玉は86歩~67歩成で詰めろ。これも3手すきです。
手番は先手なので、先手有利です。

大局観として

最終盤なので、寄せの速度計算ができればいいだけなので、大局観は必要ありません。ただ、形として、先手玉は後手の飛角に睨まれているので受けが利きそうになく(3手すきを5手すき以上にする)、寄せきるか攻防の手を指すかしかないでしょう。
後手玉は金は1枚でも飛車の横利きがあるし、持ち駒に金銀があるので、先手からの手がかりの少ない現状では受けが利きそうです。先手の持ち歩がないので小細工が利きにくいというのも利点です。
そういうことまで考えると先手がよさそうでも難しい局面です。


× 実戦で私は56桂としました。

寄せのセオリーで考えて、王手は無効、33の金に迫るのが次だったのですが、うまい手がみえず、角を攻めたということです。先手玉をにらんでいる角なので攻防の意味もあるかと思いました。後手は86歩もあるかもしれませんが、86桂のほうがわかりやすいでしょうか、44桂78桂成同玉67金88玉79銀97玉と進んで

大分進めましたが、要するに先手玉は詰みません。(86桂は詰めろではない。)後手玉に詰みがあると互いに思い込んでいました。
ここで77金とすれば先手玉は必至。後手玉は32銀同金同桂成同飛

までは必然で、愛知県(三河?)の方言では「めっそう」(というそうですが)で詰みです。一目詰みなのですが、実は詰みません。42銀と打って、取ってもらえば詰みですが21玉で詰みはなく、42金か42角とすれば同飛同飛成同玉34桂・・・と手は続きますが、少し足りません。

実戦はMさんも詰みだと思ったので43歩と受けて

35飛34歩32歩41玉(取るほうが難しい)52銀

これで詰みです。もっとも私は52同飛に31歩成同玉52桂成のつもりでしたが、31歩成に51玉だったので詰みです。


× 51角と打って、86桂に44飛

とすれば詰めろです。(44飛が先では取りかえされそうです。)しかし78桂成同玉44金が詰めろ逃れの詰めろ。

これは負けでしょう。

78桂成に97玉でも44金で

これも詰めろ逃れの詰めろ。86金から詰みます。


○ 他にうまい寄せの筋がなさそうなのですが、71銀という好手がありました。

相矢倉でたまに出てきます。飛車が攻防に働いているのでどちらか片方にしてくれ、という意味です。
縦に逃げるなら両取りを避けるのは84飛しかないですが、そこで実戦と同じように56桂86桂44桂

と進めば後手玉は詰めろです。これは勝ちでしょう。

後手は56桂に54金と使ってどうか。

44飛同金寄同桂

として、桂馬をもらえば(86桂同歩)詰むようです。48飛でも43銀以下詰めろが続きます。なので多分勝ち。

後手は71銀を無視して86桂と迫れば

86同歩同歩82銀不成67歩成79桂

ぎりぎりですが、しのいでいます。

ということで、71銀には横に逃げるしかないということになりますが、一番受けに利きそうな42飛は51銀

を打てるので損でしょう。

他にどこに逃げるかいろいろあるので難しいのですが、92飛は81角

で、54金にも同角成同歩44飛同金53角

と強く迫って勝てそうです。

12飛が最善かもしれません。まだ長くなりそうですが、1回飛車を引いて45桂や56桂を狙うのでしょう、少しよさそうです。


× 83銀でもよさそうですが

堂々と83同飛72角の時に86桂

86同歩同歩83角成に87銀

銀を1枚余計に渡しているので強く攻められます。87同金同歩成同玉67歩成で詰めろなので73馬

入玉できるかどうか。73同金71飛41角(好手)73飛成78銀86玉84歩

かなり難しいですが、後手の勝ちになりそうです。


△ 後は79桂と受ける手ですが

86桂同歩同歩には71銀しかないのでしょう。

受けきりにできないのです。87銀同桂同歩成同金に78金と捨てて

78同玉67歩成同玉87飛成

まだいろいろありそうですが、攻められている分だけ悪いのでしょう。


66の歩を取り込まれて問題図、ありがたいと思ったのですが、実は難解です。

56桂から44桂が詰めろで無いなんて驚きます。まあしっかり詰ます自信はないのですが、詰まないとは思いませんよね。

持ち歩がないので他の手段が難しいです。歩は攻め駒に数えませんが、持っていないと上から攻めにくいのです。自分の歩が自陣にある(切れていない)ときも同様で、攻めに使える筋は突き捨てたり交換しておくと攻めの効果が高いのです。

それで負けかと思ったら71銀がありました。この筋、中盤では指したことがあるのですが、終盤で指したことがありません。プロの棋譜を見ても、ピンと来なかったのですが、寄せ合いの速度が変わるんですね。ぜひ習得したいです。
理屈としては、一番働いている駒を攻めるわけです。位置を変えれば攻めか守りに働かなくなります。飛車の頭に歩を打つのは頻出しますね。角や銀を71に打って、72飛から取られても手を稼げるから有効、という上級手筋です。
この問題の場合は角打があるので取られませんが、遊びそうで打ちにくいですね。選択候補に入れておきましょう。