名将会ブログ

名将会(旧名南将棋大会)のブログです。名古屋で将棋大会を開いています。

大山将棋研究(186); 四間飛車穴熊に引き角棒銀

昭和49年9月、二上達也先生と第24期王将戦です。


大山先生の四間飛車二上先生は急戦のようです。

それでも穴熊

棒銀には32金と備えます。

それを見て引き角に。これなら7筋を守っているので、袖飛車が怖くありません。良い判断でした。二上先生がツノ銀中飛車に引き角でうまく攻めているのを、かなり昔に定跡書か実戦集で見たことがあります。得意戦法なのでしょう。

この場合は飛車は上のほうが攻めやすいです。

(片方ですが)ツノ銀の形には筋違いの自陣角で攻めるのが有効です。

大山先生は飛車を呼び寄せ角を打って受け流します。

それでも銀をぶつけて

3枚しか攻め駒がなくても持ち歩が多く、穴熊が薄いので相当な攻めです。

拠点を作って銀を打ち込み

銀を受けたところで23角成と強攻すれば十分だったでしょう。

角を追えばさらに攻めやすいと66銀と出て、大山先生は25歩から

桂を使えば飛角交換。

ここで64成銀がおとなしすぎました。攻め駒が4枚になっているので、52歩成から寄せてしまえばよかったのです。

成銀を引いて攻め駒が一気に減ってしまった感じです。飛車を打たれて難しくなりました。ここでは52角から無理やり行くしかなかったでしょう。

金を使えて大山先生の逆転模様。

この歩は取るほうが難しかったのでは、と思います。

遅いとはいえ受けにくい攻めです。

二上先生は飛車を取って攻めますが

詰めろで、穴熊は詰みません。

投了図。

二上先生の残念譜です。急戦とわかっているのに穴熊では対応が難しいでしょう。二上先生は筋の良い方なので、ごつごつとした攻めを選ばなかったのが敗因です。穴熊相手なら、金銀の価値が高くなり、飛角は渡しても攻めたほうが良いという場合が多いです。

結局振り飛車穴熊なんて損な戦法なのだなあ、という感想しかないのですが、どう思いますか?勝ちになった時には寄せ合いの速度が読みやすいのですが、それまでが大変すぎます。